ローンの滞納に要注意。払えない場合はすぐ相談に行くべき?
「ローン」と一言に言っても、カードローンの他にマイカーローンや住宅ローン、教育ローンなどが挙げられます。
これらのローンですが、万が一のことがあって「払えなくて延滞することになりそう…」という方もおられるかもしれません。そのような場合、どうするのが良いのでしょうか…?
今回の記事では、ローンの返済を延滞してしまいそうな場合、延滞するとどうなるのか?ということと、対処法について紹介していきましょう。
実際に延滞してしまいそうな方や、これからの予備知識として知っておきたい方など、良かったら確認してみてくださいね。
ローンの延滞をすると最悪どのローンも組めなくなる?
「ローン」と一言に言っても、以下のような目的に合わせた様々なローンが挙げられます。
- カードローン
- マイカーローン
- 住宅ローン
- 教育ローン
これらのローンについて「もしも滞納してしまったらどうなるのか?」という「滞納の危険性」について、まずは順番に紹介していきましょう。
もっとも危険!カードローンの滞納はブラックリスト入り
「ローン」と聞いてまず思い浮かべるローンの種類は「カードローンである」という方は多いのではないでしょうか。
カードローンは主に銀行や消費者金融などで審査を申し込んだ上で契約することができ、使い道も自由に私達の日常を金銭的に便利にしてくれるローンです。
みずほ銀行や三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行など身近な銀行の他、消費者金融のカードローンでも日常的にテレビやWebなどでCMが流れているため、親しみを持っている方も多いことでしょう。
このようなカードローンという商品ですが、もしも返済の際に延滞をしてしまうとどうなるのでしょうか…カードローンを延滞すると、だいたい以下のような流れになります。
- 携帯電話に金融機関から連絡が入る(返済日過ぎから)
- 封書やハガキなどが自宅に届く(返済日を1週間過ぎた頃から)
- 自宅に金融機関の者が訪問する(返済日を1ヶ月以上過ぎた頃から)
- 裁判所に訴えられる(2、3ヶ月過ぎても支払わない場合)
()内の期間はだいたいの目安であり、金融機関によってはこの期間に多少のバラつきがあります。
返済日を過ぎても返済が行わない場合、まずは携帯電話に「支払日が過ぎていますから払ってくださいね」という内容の連絡が入ります。
その電話連絡を無視して支払いをしない場合、次に自宅などに封書やハガキが送られてきます。
次の段階になると、金融機関の方が自宅に訪問します。これは昔のヤクザ映画のような怖い人達が取り立てに来るのではありません。
現在の貸金業法では、そのような恐喝まがいの取り立ては処罰の対象となるため、訪問してくるのは金融機関に勤める普通の社員です。
この話し合いの際に脅されたりすることは絶対にないので、落ち着いて契約を進めてください。
この話し合いも行わない場合、裁判所に訴えられます。裁判所に訴えられてしまうと勤務先にも借金を延滞していることがバレてしまいます。
これは、もしもすべてを差し押さえてしまった場合、本人の生活が破綻してしまうためです。
…以上が返済を延滞した場合のおおまかな流れですが、「結局、訴えられるまでの長期延滞をしなければ問題なさそう」と思った方もおられるのではないでしょうか。
延滞することでの一番のデメリットは、「延滞した」という情報が「信用情報」に長く残ってしまうところにあります。
「信用情報」とは、私達のローンやカードの利用状況などを登録してある情報のことであり、この情報は信用情報機関というところで管理されています。
信用情報に「延滞」などの情報が残ることを「信用情報にキズがある」または「ブラックリストになった」などとも呼ばれます。
例えばどんな情報がどれくらい保管されるのか、ということを以下に紹介しておきましょう。
カードローンに申し込んだ記録 | 6ヶ月間 |
---|---|
返済の延滞 | 5年間 |
債務整理 | 5年間 |
自己破産 | 10年間 |
このため、もしも延滞を繰り返したり、長期に渡る延滞などがあった場合、延滞が解消した後も5年間はその情報が残るため「新たなカードローンを契約したい」と思った時の妨げになる可能性がおおいにあります。
その他、カードローン以外のマイカーローンや住宅ローンなどに審査落ちしてしまう原因にもなりかねません。
またクレジットカードが作れなくなる場合もあるため、カードローンで延滞することは、できる限り避けたいものです。
もしもマイカーローンを滞納してしまいそうな時は?
車も高価なものではとても大きな金額になるため、マイカーローンを利用して購入する方がほとんどではないでしょうか。
マイカーローンもローンの一種なので、滞納すればもちろん信用情報に傷がついてしまいます…マイカーローンを滞納すると、だいたい以下のような流れになります。
- 電話連絡やハガキなどで督促状が届く(支払日直後頃から)
- 車の引き上げ日時通知についての電話連絡がある(支払日から1ヶ月後頃)
- 車が引き上げされてしまう(支払日から1ヶ月半後頃)
()内の期間については、業者によってバラつきがあるため、上記の例では最短で1ヶ月半で車が引き上げされてしまいますが、長い場合は4ヶ月ほど待ってもらえる場合もあります。
またカードローンでもそうですが、マイカーローンも支払日を過ぎると日割りで遅延損害金が加算されます。
遅延損害金は年率にすると18.0%ほどとカードローンなみに高い金利のことが多く、この遅延損害金が上乗せされると本来の毎月の支払い金額よりも確実に高い金額になってしまうことも注目すべきデメリットです。
ちなみに「車の引き上げをやめてほしい!」という場合は、引き上げ当日までか、引き上げられてから3日後までの期間に、滞納分のローンと遅延損害金を合わせた金額を支払うことで引き上げを中止できます。
なお、車が引き上げられてもマイカーローンは残ってしまうので、「手放したから払わなくても良いんでしょ?」というわけではありません。
手元にはない車のマイカーローンを支払い続けなくてはならなくなるため「支払いが続けられなそうだ」と、感じたら延滞をする前にローン会社に相談する、もしくは車を売却してしまうことをおすすめします。
人生の中でもっとも長いローン…住宅ローンの滞納は?
住宅といえば「人生の中でもっとも大きな買い物である」という方がほとんどではないでしょうか。
このためローンの期間も長く、多くの方はだいたい30年から35年ほどかけて返済を完了します。
長い期間ですから「この間にもしも何かあったらどうしよう、ちゃんと最後まで返しきれるかしら」と不安になることもありますよね。
もしも住宅ローンを延滞してしまった場合、以下のような流れになります。
- 電話やハガキなどで連絡がある(支払日直後頃から)
- 法的措置についての連絡がある(支払日から約半年後)
- 家が競売にかけられる(本来の支払日から約1年後)
住宅ローンは、その他のローンと比べると法的措置までの期間が長いのが特徴です。
少し延滞をしたくらいでしたら「家を引き払わなくてはならない」ということはないので安心してください。
ちなみに住宅ローンを支払えず延滞してしまった場合、次の支払いまでに何度かの支払う機会はなく、翌月にまとめての引き落としになります。
このため、住宅ローンは滞納をすればするほど次の月の支払いが厳しいことになってしまいます。
また「残高不足で引き落としがされなかった!」という場合は、毎月1.5ヶ月分の住宅ローンを振り込むなど大めに振り込んでおくか…
または給与が振り込まれる口座自体を、住宅ローンの引き落とし口座にしてしまうなどの対処法もあります。
子供のためのローン…教育ローンを滞納した場合どうなる?
教育ローンとは、子供の進学の際に利用できるローンで、授業料から制服代、入学金など、教育に関する様々なものに利用できるローンです。
こちらの教育ローンの返済を延滞してしまった場合は、以下のような流れになります。
- 電話やハガキなどで連絡がある(支払日の翌月頃から)
- 勤務先に電話で連絡がある(支払日の1ヶ月後頃から)
- 金融機関の者が自宅に訪ねてくる(支払日から3ヶ月後頃から)
- 繰上償還請求という書類が届く(支払日から4ヶ月〜6ヶ月後頃)
- 裁判所に訴えられる(繰上償還請求に記載の日から10日後)
教育ローンはその他のローンと比べると失うものはとくにありませんが、ローンを長期間滞納するということは、どれも「信用情報にキズが付く」ということに繋がります。
先ほども紹介しましたが、信用情報にキズが付くと、「その他のローンを組めない」「クレジットカードが作れない」という状態の他…
最悪、「持っているカードが利用停止になる」などの事態を招きますので、ローンを延滞することがないよう、気をつけましょう。
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ローンを延滞してしまいそうな時どうしたら良い?対処法は
ここまでは、様々なローンを滞納したらどういう流れになるのか?ということを紹介してきました。
それでは、ローンを滞納してしまいそうな時は、まず最初にどうすればいいのでしょうか?
ローンを滞納してしまいそうな時、まずはローンを借り入れている金融機関に相談しましょう。
なお相談をするタイミングは延滞をする前です。もしも支払日を過ぎてしまったら、なるべく早めに相談しましょう。
相談したから、といって支払日を過ぎてからの遅延損害金の発生は避けられませんが、法的措置までの期間は延ばしてもらえる可能性があります。
また、相談をすることで毎月の支払額を見直してもらえるため、「確実に毎月この額は返せそうにない、苦しい」と感じている方は早めに相談に行くことをおすすめします。
延滞しそうな時はなるべく早く窓口などに相談に行くこと!
今回の記事ではローンの滞納をしてしまった時の流れと、その対処法について紹介してきましたが、いかがでしたか?
ローンには様々なものがありますが、どれも長期に渡る延滞をすれば、結果的には信用情報にキズが付き「その他のローンが組めない」「新しいカードが作れない」などの弊害が起こります。
このような状態を避けるためには、「この金額のローンを毎月支払うのは難しい」と感じたら早めに窓口などに相談に行き、支払額などの見直しを行いましょう。
ですが中には「頑張って働けば何とかなる!」と、昼夜問わず一生懸命に働いて返済を続ける方もおられますね。
しかし無理をして働いて身体を壊してしまっては、医療費などがかさみ悪循環に陥りますので、無理矢理お金を作って返済をするのはあまりおすすめできません。
できることなら、毎月のローンは、身体を壊さない範囲で働いて返済を続けられるような金額であることが理想です。
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