滞納・未払い・差し押さえ

借金の肩代わりで失敗しない方法。差し押さえや自己破産を回避する

借金の肩代わりは様々なトラブルを引き起こします。その借金のせいで、窮地に立たされてしまう方もいらっしゃいます。その際、借金を完済する事が出来ればお金は無くなりますが、一先ずは安心できるでしょう。

しかし、払えなかったらどうなるのでしょうか?その場合、法的手段によって財産を没収される可能性が出てきます。また、様々なデメリットを被る可能性も出てきます。

連帯保証人になって借金を肩代わりした場合、気付いたら勝手に保証人されていて借金を肩代わりさせられそうになった場合、友人の借金を肩代わりした場合などの体験談から、いかに借金の肩代わりが怖いのかお話ししていきたいと思います。

差し押さえと自己破産!借金の肩代わりは全てを奪われてしまう

「借金の肩代わりのせいで、気付けば多重債務者になっていた」なんて、笑い話では済まされません。親、友人、知人などどのような状況においても、借金の肩代わりは金銭トラブルに発展しやすく昔から出来るだけ拒否をしろと聞いた事があると思います。

しかし実際、そのような状況になり頼まれた場合、断りきれない方もいらっしゃいます。もし、借金を肩代わりした為に、関係ない借金を背負ってしまった場合、最終的にどのような結果が待っているのか?2つの最悪な結果についてお話ししていきます。

他人の借金で悲惨な結果!焦った時こそ専門家に頼る

借金の肩代わりした結果、どうしても支払いが出来なくなってしまう事もあると思います。そもそも、自分で肩代わりする事を選んだとは言え、あまりにも理不尽な借金なので必死に返す事を半ばあきれてしまう可能性もあると思います。

しかし、結局のところ、自身の借金として返済義務があるのなら、いくら肩代わりだと言え返済しなくてはいけません。もし、返済できなければ以下の2つの結果を招くかもしれません。

  • 財産の差し押さえへと発展
  • 更に、自己破産をしなくてはいけないかもしれない

1つ目は、借金の滞納による法的処置を債権者から申立てられる結果です。つまり、財産の差し押さえです。給与、預貯金、換価(現金化)できる物、不動産など所有する財産を差し押さえられる事になります。

もう1つは、肩代わりの借金トラブルで多いの結果ですが、自己破産という結果です。特に、「事業で利用するので連帯保証人になってくれ」などの大きな金額の肩代わりによって、どうしようもなくなってしまうパターンだと、まず自己破産を選択している傾向が強いと言えます

どちらにも言えますが、自分の為の借金なら納得が出来るでしょうが、肩代わりの借金が原因だとすると納得できない部分が出てくると思います。ただ、こういったケースは専門的な知識が無い為、泣き寝入りになる事も多々あります。

故に、借金の肩代わり問題で困ったら、専門家(弁護士など)を頼ってみる事を是非検討してみると良いと思います。

差し押さえと自己破産のデメリットを把握する

実際、裁判の結果で財産を差し押さえられたり、借金の返済が苦し過ぎて自己破産を選んだ場合、どのような結果(デメリット)が待っているのでしょうか?8つ挙げましたので、確認してみて下さい。

①給与、口座が差し押さえられる
②財産調査でバレる
③自分がしていない借金で苦労する
④信用情報に異動や破産登録される
⑤親の遺産(財産)などが没収される
⑥生命保険など換価できるものは解約され換金される
⑦破産すると、官報に名前と住所が載る
⑧資格の必要な職に制限が掛かる

財産の差し押さえで、最も影響があるのが給与の差し押さえだと思います。また口座の預貯金も、実際に差し押さえられると大きな衝撃を受けるものです。

一般的にですが、給与の差し押さえの際に財産調査を行います。給与確認は勤務先に直接明細を貰う事もありますので、この段階で勤務先には借金トラブルで給与を差し押さえられるかもしれないと言う事が、バレる可能性があります。

※あくまでも個人情報なので、外部に漏れないと思いたいものです。

これは精神的なモノですが、自分の借金でもないのに支払う事はかなり理不尽で精神的負荷が掛かります。

また信じていた人に裏切られ借金の肩代わりで逃げられると、強いショックを受けるものです。

信用情報筋へ「異動」「破産」と登録されます。異動や破産は、金融事故を起こした証明です。その為、登録された以降は5~10年新規の金融商品の審査にほぼ通る事はありません。クレジットカードや車のローン、住宅ローンなどの審査は軒並み厳しくなります。

親から遺産などを受け就いていたりすると、それも没収されてしまいます。差し押さえであっても、自己破産であっても、手元に残るものは些細な財産だけなのです。

生命保険など換価できるものは、全て行われます。また、税理士、公認会計士、弁護士、警備員など破産手続きをしていると勤務に支障が出る職業もありますので注意が必要です。

連帯保証人は債権者と同じ!無慈悲に借金を背負わされる

保証人と連帯保証人とでは、全く意味が異なります。もし保証人を頼まれたとしたら、必ずそれが「保証人」なのか「連帯保証人」なのか確かめて下さい。

連帯保証人になったが故に、借金の肩代わりでかなり苦しい状況に陥ってしまった方のお話しをしていきます。

借金の肩代わりで全て失った!安易な考えで自己破産した体験談

<連帯保証人での失敗談>

長年の友人が事業を起こし、始めてからの数年は好調でした。会うたびに景気の良い話をされ、少しながら嫉妬も混じって話を聞いていました。しかし、しばらくすると月2回程は連絡があった友人から、パッタリ無くなってしまいました。

最初は忙しいからだと思って気にしていませんでした。ある時、急に友人から会いたいと連絡が来ました。私は何の警戒も無く久しぶり会う事を楽しみにしていたのですが、店に入ってその気持ちもスグに消えてしまいました。

友人はかなり憔悴していて、「事業が上手くいっていない。融資を受けたいんだが連帯保証人になって欲しい」と頼まれました。他にも色々言われたのですが、その言葉だけはやけにハッキリ覚えています。

また、少しばかりの援助として100万円を渡しました。コチラは月々数万でもいいので返してくれと頼みました。

本当に安易だったと今では思いますが、長年の友人で助けたいと思う気持ちが大きかったのであまり考える事無く承諾しまし。それが、失敗の始まりでした。

残念な事ですが、その後は返済して貰えると言った期日を何度も延期され、払ってくれたとしても全く金額が足らなかったりしました。そして数カ月後、滞納も続きこの先の事を考え不安になった頃、なんと友人との連絡が途絶えてしまいました。

私は途方に暮れました。確かに私の短慮が引き起こした結果でしたが、まさか逃げられるとは夢にも思いませんでした。連帯保証人として肩代わりさせられた借金は、当時1000万近くあり到底払えるものではありませんでした。

そして私は自己破産の道を選び、借金は無くなりましたが、新たなローンを組む事もできない、財産と呼べるものも全くない状態となってしまいました。本当に今思うと、安易な行動で大きな失敗をしてしまったと感じています。

借金の保証人と連帯保証にの違いを把握する

長年の友人だからとはいえ、安易な行動が人生を狂わしてしまう。それが借金の肩代わりです。十分な検討をして、決断するように心がけましょう。

さて実は、保証人と連帯保証人とは全く別物です。もし、保証人になる事を検討する際、この2つの違いを理解していないと大きな失敗を犯します。是非、参考にして下さい。

まず、保証人には3つの権利があります。

  • ①催告の抗弁権

民法452条で規定されています。金融業者が保証人に対して、「債務者がお金を返してくれないので払って下さい」と要求して来ても、保証人ならば「本人に請求して下さい」と拒否する権利を持っています。これを催告の抗弁権と言います。

  • ②検索の抗弁権

民法453条で規定されています。債務者に差し押さえられる財産が有るにもかかわらず、保証人に対して「財産の差し押さえをします」と言ってきた場合、「債務者の財産を差し押さえて下さい」と拒否できる権利です。これを、検索の抗弁権と言います。

  • ③分別の利益

民法456条に規定されています。もし1つの債務に保証人が複数いた場合、その債務を人数で割って分散し返済できる権利です。これを分別の利益と言います。

以上3つの権利を保持しているのが保証人であり、債務者が逃げたりした場合、債権者に対して抵抗できる特権を保持している訳です。

そして、重要な事ですが、連帯保証人にはこの3つの権利がありません。

連帯保証人は債務者と同様の立場となり、債務に対して抵抗する術を持っていません。

つまり、債権者が債務者ではなく連帯保証人に「返済して下さい」と言っても、連帯保証人には抵抗する術がないと言う事になります。

「親や兄弟であっても、連帯保証人だけはなるな!」という厳しい言葉がありますが、言葉の重みが分かる気がしてきます。

上記の体験談については、ありふれている訳ではありませんが、決して空想ではなく現実に起こっている事です。借金の肩代わりは、安易に引き受けず慎重に考えて行動に移すようにして下さい。

財産と借金の相続を理解する!親の肩代わりについて考える

自分の知らないところで、借金の肩代わりをさせられていたと言うケースをたまに聞きます。そういった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?また、そのような事がまかり通るのでしょうか?

親からの突然の贈り物に驚いた体験談を踏まえ、不正な保証人と借金の相続についてお話ししていきたいと思います。

勝手に保証人!親に借金の肩代わりをさせられそうだった体験談

<専門家に頼んで助かった体験談>

自分が借金の保証人だと知ったのは、父親の葬儀の時でした。突然の電話で「お悔やみ申し上げます。つきましては保証人であるあなたに借金の返済を要求します」とのことでした。

コチラは寝耳に水です。びっくりしていると、証明する書類もあると言っています。ただ私は保証人になった覚えもなく、そもそも父親の借金を知ったばかりでした。

後日、指定の場所に行くと、父親が債務者、保証人に私の名前が記載されていました。しかし、その段階でもやはり私は書いた記憶もなく、ましてや記載されている600万円の借金など払いたくもありませんでした。

実際の話、私の名前を父親が勝手に使用したのかもしれませんが、本当の事は分かりません。このままではいけないと、すぐに弁護士さんに相談を持っていきました。

すると、当然の結果ですが、保証人ではないと証明されました。しかし、ここで1つ問題が出来ました。相続の問題です。このまま、父親の遺産を相続すると、同時に借金の600万円も相続してしまう訳です。

故に、ここでも弁護士さんに相談し、父親の遺産の相続を放棄を選択しました。親の借金だからと言って、簡単に肩代わりするのではなく、専門家を入れる事でしっかりした対応が出来きトラブルを回避できたと思っています。

親の借金を肩代わりしなくても良い!但し相続には気を付ける

そもそもですが、このケースは本人の知らないところで借用書に保証人として自分の名前が書いてあるので、私文書偽造と言う刑事罰の可能性が出てきます。故に、支払う必要は全くありません。

①勝手に保証人になっていた場合は、支払い義務がない

本人が契約していない以上、保証契約は無効なので、支払い義務はありません。もし、そのような状況になったら焦ることなく、専門家にお任せした方が良いと思います。

ただ、契約書にサインがあると金融業者が強硬な手段に出てくるかもしれません。その場合は、警察を頼るとスグに解決すると思います。

②財産を相続する際、借金も相続してしまう

但し、相続には注意が必要です。この場合、600万円の債務を相続する事になりますので、そうなれば支払いの義務が発生します。

もし、それを拒否したいのならば、相続放棄をするしかなくなってきます。そうすれば、遺産(プラスの財産)は手に入りませんが、借金(マイナスの財産)を肩代わりする必要も無くなります。

もしくは、限定承認を利用するのも手です。これは借金がどれだけあるのか分からない場合に、行える手続きです。

例えば、1000万円の遺産があって、借金が分からない場合、限定承認を申請します。すると、調査の結果、借金が300万円なら遺産から相殺します。ただ、1200万円の借金があった場合は、債務を1000万円のみ相続し遺産と相殺すると言う手続きを行います。

これにより、金銭面で損をしない事が可能となります。

借金の肩代わりに法的な罰則はあるの?債務不履行を知る

連帯保証人や勝手に保証人にされていた場合などの借金に対して、どう対処すれば良いのかある程度分かって頂けたと思います。

最後に、もし友人の借金を善意で肩代わりしていた場合、返済を後から請求しても問題なく返金して貰えるのか?についてお話ししていきたいと思います。

借金の肩代わりを訴えたい!刑事罰と民事罰を理解する体験談

<友人の対応に泣き寝入りした失敗談>

友人がズボラであまり金銭感覚が無かったのを、なぜか助けてやろうと思ったのが失敗の始まりでした。普段から欲しい物を即買ってしまったり、お金が無いのにギャンブルをしたりして、とにかく金銭感覚がおかしい奴でした。

ただ、当時はそれでもウマが合い、むしろ好きな事に一直線な気持ちのいい奴と思っていたくらいです。あるとき、付き合いが悪くなったので話をしてみると、借金があると言うのです。まあ、普段の生活を見ていれば納得が出来ました。

そこで、額を聞くと50万円ほどだと言うので、利子を支払うのが勿体ないだろうと、50万円を無利子で貸す事にしました。当然、公正証書などもありません。タダの口約束で、「金が出来たら返してくれ」と言っただけでした。

それに対して友人は「分かった、助かる」言ってました。それから半年ほどの間に、急に友人からの接触が激減し全く連絡が取れなくなってしまいました。気になって連絡しても、電話も繋がらず、さすがに少し焦ってきたので友人の家に直接行く事にしました。

家に言ってみても確認できず、共通の友人たちに連絡してみましたが、何の情報も得られませんでした。結局、それ以来会う事がありませんでした。私の50万円は、友人にネコババされてしまった訳です。

その後、すぐに警察に行きましたが、どんなに経緯を話しても、ただ聞くだけで何もしてくれません。民事不介入だと言いますが、これは詐欺にあたらないのでしょうか?

結果、友人の借金を肩代わりしたのにも拘らず、善意を踏みにじられ、私は泣き寝入りするしかありませんでした。

逃げられたら結局は泣き寝入り!友人の借金の肩代わり

こういったケースでは、詐欺罪は適用されません。もし成立させるなら、借りる段階でその友人に悪意があった事を証明する必要があります。ただ、体験談を読むと、本人が率先して借金の肩代わりを提案しているので、やはり刑事罰は認められないでしょう。

では、その友人は、全く罪が無いのでしょうか?いえ、この場合は借金の返済を約束していて返さないので、債務不履行にあたります。つまり、その友人に対しては刑事罰は課せられませんが、民事罰は課す事ができます。

もし居場所がわかれば、友人へのお金の貸し付けには請求権と言う権利を持つ事が出来ます。なので、立替金返金請求なり貸金返還請求など裁判所へ訴える事が可能となります。

但し、証拠などが必要ですし、今回のお話しを見る限りかなり厳しい結果が予測できます。故に、泣き寝入りを受け入れる事も仕方がないのかもしれません。

結局のところ、友人同士だからと言っても、借金の肩代わりは危険であるかもしれない認識を持たなくてはいけません。逃げられてしまえば、友達だからこそ明確な形を残しにくいので泣き寝入りになりやすいです。

<再検討の心構えが最も重要です>

どの体験談にも言える事ですが、借金の肩代わりは大変危険をはらんでいます。慎重に検討し、最悪の結果を踏まえた上で行動を必ずして下さい。

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