滞納・未払い・差し押さえ

車のローンが払えないとどうなる?延滞から車回収までの流れを解説!

私たちが車を購入するとき、ほとんどの人がローンを組んで購入します。

ローンを返済出来なくなれば、車の所有権は失われてしまいますが、すぐに車が回収されるわけではありません。

今回は、ローンは払えなくなってから、実際に車が回収されるまでの大まかな流れを解説していきます。

延滞から車両売却までの手続きの流れを知っておこう!

ローンを組んで車を購入した後、その車に乗ることは出来ても、書類上はその車は自分の物にはなっていません。ローンを全て払い終わり、車の代金をすべて支払って初めて自分の所有物となります。

ローンの返済が不可能になった場合、その車を使えるのはいつまでなのかという疑問を多くの人が抱いています。

ローンを支払えなくなってからその車が売却されるまでには、大きく分けて6つの段階(過程)があります。

これは時系列順に決まっており、どの自動車ローン会社でも同じ流れになります。

時間が経過するほどに対応は厳しくなり、最終的に車の所有権を失うことになります。

自動車ローン滞納者に対する手続き手順と大まかな流れの解説

毎月のローン返済が義務付けられる自動車ローンで、期日までに指定の金額が支払われない場合、「延滞」という状態になります。ローンの支払いは原則的に銀行口座からの自動引き落としです。この時、引き落としが出来なかったときに問題になるのです。

滞納開始を第1段階とした時、第6段階まで大まかの時期の流れが次の通りです。2週間経過、3週間経過、1ヶ月経過、引き上げ日、最終期日を超過した時、以上を第2から第6段階と定めており、第6段階に達すると車の売却が行われます。

最終期日として設定される日付は、滞納開始から数えて、およそ2ヶ月ほどです。つまり、自動車ローンが払えなくなってから約2ヶ月が経過しても返済が出来ない状態だと、ローンで購入した自動車は失われることになります。

では、これからそれぞれの段階について、時系列順に詳しく見ていきましょう。

注意だけで済む?滞納開始から第2段階までのやり取りと対処法とは

自動車ローンが滞納になってから1ヶ月までは、はっきり言ってそれほど重要なやり取りはありません。もちろん、滞納という行為そのもののデメリットはありますが、ローン会社としてもあまり厳密に処分するようなことはありません。

まず第1段階です。引き落とし日にローンの引き落としが出来ないと、翌日~2日後までの間に自宅にローン会社から連絡が来ます。この時、連絡手段は「督促状」という手紙です。内容は、「自動車ローンの自動引き落としが出来ませんでしたので、期日までに指定の口座にローン返済の不足分を振り込むか、銀行の引き落とし口座に入金してください」という内容です。

この時の支払い期日は、指定日の2週間後に設定されることが多いです。例えば、自動引き落とし日が1月10日であったとしたら、期日は1月24日になります。

督促状を受け取ってすぐに指示された対応が取れれば、それ以降はこれまでと変わらずにローンを返済していけば問題ありません。延滞が起こったことで遅延損害金という罰則が発生しますが、1~2日程度であれば、その額も微々たるものです。うっかりなどの原因でローンの引き落としを忘れてしまったという人は、大抵この段階で解決できます。

ローンの支払いを忘れたのではなく、家計逼迫などの理由で「そもそも支払えない状態」であると、ここから問題が大きくなっていきやすくなるので、速やかに対処しなくてはいけません。

最初の督促状が送られてきてから約2週間経過すると、第2段階に移行します。ここでは、督促状を郵送してくるとともに、契約者の自宅に電話がかかってきます。この電話は無視することもできますが、無視すれば数日間にわたってかけ続けてくる上に、その後職場にもかかってくるので、意地を張らずさっさと対応した方が良いでしょう。

この電話では、期日までに支払いが出来なかった理由を尋ねてくるとともに、再度、電話をした時点から1週間後、つまり滞納開始から3週間後にローンを返済するように求めてきます。

この時点でも、ローン会社としての対応は優しいです。指定された日までに支払いを行えば、第1段階の時と同様に、これまで通りのローン返済に戻ります。問題となるのはこれからです。

徐々に車の回収を匂わせてくる?第3段階でのやりとり

滞納をはじめてから3週間が経過しても返済が行われていない場合、第3段階へと移行します。

ここにきてようやく、ローン会社が契約者に対して、自動車ローンで購入した車を回収する可能性を示唆するようになります。

言ってみれば、「あなたは3週間もローンを返せないから、対象の車を没収するかも」という情報を伝えてくるわけです。

この連絡を受ける第3段階が、言ってみれば穏便に済ませられる最終ラインだということです。ここで相手が指定してくるのは、1週間の猶予です。滞納開始から通算で1ヶ月の期限を設定し、この期日までに返済しきるかどうかをかなり入念に聞いてきます。

ここが、ローン会社にとってこの契約者とのこれから先の対応のターニングポイントになります。真っ当な契約者の場合、1ヶ月先の返済が可能かどうかを正直に伝えます。どうしても無理そうだと伝えれば、妥当性がある理由である限りにおいて、ローン会社は少しの間催促を猶予してくれることがあります。

ローン会社が一番してほしくないのは、大丈夫だと言っておきながら返済できなくなることです。また、連絡自体がつかなくなるのも対応が厳しくなる原因です。

車を引き上げされる最終通告の第4段階とその後の展開

滞納開始から延べ1ヶ月、この時点で返済が出来ていない場合、第4段階へと移行します。ここまでローン会社からの催促を計3回無視していることになり、ここにきてようやく、ローン会社も実力行使をする旨を通達します。

第4段階では、ローン会社からの催促は非常に厳しく、「~月~日までに必ず支払ってください」と強く要求してきます。

この段階でローン会社は電話連絡で「期日を守れなかった場合は当該車両(ローンで購入した車)を引き上げます」と明確に伝えてきます。

ここで指定される期日は約2週間後です。つまり、最短で滞納から1ヶ月半で車を没収されることになるのです。この期日の目安は非常に重要なので、必ず覚えておくようにしましょう。

この期日を超えると、いよいよ第5段階に移行します。

また車を取り返せる?引き上げ実行日の第5段階

第5段階になると、ローン会社は契約者の車を回収するために動きます。車の引き上げは、契約者不在の状態ではできないので、契約者の在宅状態を確認するために電話をかけてきます。

この時、契約者が電話に出れば、日時を指定して本人立会いのもと、車を回収します。契約者が連絡を無視した場合、裁判所に申請し、差し押さえの執行の手段に切り替わります。

ローンを返済するまでは、自動車の所有権はローン会社にあるので、肝心のローンが返済されなければ、車を回収し、ローンの返済を催促することが出来るのです。

ちなみに、第5段階では車を回収されますが、この時点で車を取り戻すことは可能です。滞納したローンを全て返済すれば、その時点で車を返還してもらえます。車の回収にかかった費用も負担する必要はありません。

事実上、この段階が自動車ローンが継続できるかどうかを判断する最後の部分になります。車を引き上げられても返済が出来なければ、残る手順は最終段階である車の売却のみです。

車を手放したくないのであれば、この状態になったら何としてでもローンの返済をしなくてはならないでしょう。

車の所有権を失う最終段階とローンの後始末

車が引き上げられてさらに2週間程度経過した場合、「ローンの返済は不可能」と判断されます。これが第6段階に該当します。

ローンが残っているため、引き上げた自動車を売却し、ローンの残額に充当します。売却によって生じた利益がローン残額よりも多い場合は、契約者に還元され、売却してもローンの残額の方が多い場合は、引き続き契約者に支払い義務が発生します。

売却日程は契約者にあらかじめ通知され、それまでに返済が行われなければ売却になります。こうなれば、車を取り戻すことは出来なくなります。

第6段階になった時点で、契約者の信用情報には「延滞」情報が記載され、今後5年間に金融取引に大きな制限が課せられるとともに、第5段階で車の引き上げに掛かった費用(およそ3万円)が追加で請求されます。

ローンの残額の支払い義務とともに、遅延損害金も増え続けていることを忘れてはいけません。遅延損害金の利率は、約18~20%と高く、返済が長引けばそれだけ負担も大きくなります。

この状態になるのは最悪です。車も失い、ただ借金だけが残ることになります。何のために支払いをしているのかという気持ちになり、返済のモチベーションが大きく落ちます。結果として多くの人が債務整理をしています。どのみち延滞で信用情報に傷がついているのだから、今更債務整理をしてもこれ以上信用が悪くならないと開き直る人がほとんどです。

自動車ローンの滞納の段階を進めないためにすべきこと

車のローンの対応は基本的に、滞納した期間に応じて段階が上がっていきます。そのため、段階を進めないためには、多少無理をしてでも、ある程度の期間でまとまった返済をする必要があります。出来れば、延滞期間は3週間以内に抑えましょう。

重要なのは、返済が滞った際に、ローン会社に積極的に連絡し交渉することです。

これをするかどうかで、以降の対処がまるで変わってきます。例えば、やむにやまれぬ事情があって、どうしても今までの返済金額では無理が生じると分かっているとき、ローン会社に連絡し、毎月の返済額を小さくして期間を延ばすように交渉することもできます。

また、例えば翌月は余裕が無くて規定の金額が返済できないので、代わりに翌翌月にその分をまとめて返済するということを事前に伝えておくことで、ローン会社からの催促や滞納関連のやり取りを回避することが出来たりします。もちろん滞納には違いないので遅延損害金は発生しますが、信頼を損ねることはなくなります。

こうした具体的な計画がなく、どうしても返済が出来ないとなった時も、単に何の連絡をせず滞納するのではなく、その旨を相手に伝えるようにしましょう。

ローン会社にとってみれば、契約者が返済をしてさえくれれば、意外と大抵のことは融通を利かせることが出来るのです。

最後に補足として、例外的な返済手段を紹介しておきます。1つは先述した債務整理(特に個人再生)を早い段階で行うことです。返済の目処が立たなくなった時点でこれをすることにより、車を失うことを避けつつ返済額を大きく減らすことが出来ます。

もう1つは、自分で任意売却を行うことです。言ってみれば、ローン会社にもっていかれる前に車を売ってしまうのです。これをするメリットは、自動車の価値が高い状態でまとまった資金を確保できるという点です。

第6段階で売却される車の価値と任意売却によって得られる価値では、後者の方が高くなります。車を引き上げられる第5段階になる前に売って、その売却によって得たお金を返済に回すことで、早い段階でローン残額を削る方法です。

どちらもローンの完済が不可能であるという前提で行われる方法です。どうしても返済が難しいとなった場合の最終手段は、やはり債務整理を行うことでしょう。どのローン契約にも言えることですが、ローンの返済が途中で不可能になると、契約者は多大なデメリットを負うことになります。

契約するときには、万が一トラブルが起きても返済できると思えるぐらいのローンのみを組むように心がけましょう。

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