滞納・未払い・差し押さえ

家賃を滞納するとどうなるの?強制退去と差し押さえまでの恐怖!

「家賃を滞納すると、どうなるのだろう?」「滞納トラブルで、住めなくなるのかな?」など、家賃の支払いを行っていると、ふと考えてしまうものです。

家計の出費の中では大きな負担となる家賃ですが、当然支払い続けるのは大変だと思います。その為、生活費や他の出費などの影響で「もし払えなかったら、どうなるのだろう?」という素朴な疑問が沸く事もあるでしょう。

では、家賃を滞納すると一体どうなるのか?本当に住めなくなるのか?などを、最悪な結果も踏まえお話ししていきたいと思います。

家を失う!財産も失う!家賃滞納後の流れと結末を把握する

家賃を滞納し続けると、最悪の結果は住む家や財産を失う事になります。住んでいる家を強制退去させられたり、財産を差し押さえされたりする訳です。ただ、あくまでも最悪なケースなので過剰な心配をされる必要はありません。

しかし、滞納が長期化すればそういった結果もあり得る訳です。そこで、家賃の滞納後どのような事が起こって最悪な結果に繋がるのか?滞納から強制退去や差し押さえまでの流れについて、お話ししていきます。

家賃滞納の危険度チェック!3つのレベルを把握しておく

まずは、家賃滞納の危険度と言うものを把握しておきましょう。滞納し始めると、大家さんや管理会社から、いくつかのアクションがあります。それは家賃の支払って下さいと言う催促なのですが、段階に応じてその危険度は増していきます。

  • 危険度:1 大家さんから催告される
  • 危険度:2 内容証明を受取る
  • 危険度:3 裁判を申立てられる

危険度1は、あまり危険度を感じないレベルの段階です。催告というのは、電話やはがき、訪問などによって「滞納している金額を支払って下さい」という催促の事です。

その為、放置していたとしても連絡と言う手段のみなのでそれほど本人にとって害はありません。当然、支払っていない訳ですから「払わないといけない」と言う精神的負荷は掛かってきます。

危険度2は、大家さんなどからの最後通告になります。ですから、かなりやばいレベルだと言えます。これが届いたとしたら、危険度は催告の段階を越えた事になります。内容証明は、裁判時に有効な証拠として利用できる文書となります。

つまり大家さん側が、「裁判を考えていますよ」というメッセージを含んでいるのが内容証明なのです。

この段階で、家賃の滞納金を支払えば遺恨(大家さんにとっては不信感があるでしょうが)は残ると思いますが、問題は解消できると思います。

危険度3は、自主退去か強制退去の違いがありますが、ほぼ今住んでいる家を失う事を意味しています。残念ですが、裁判を起こされるレベルは最悪な段階でしかありません。

裁判時には、住んでいる家の賃貸借契約を解除される事になります。そうなれば、住める権利である「居住権」を失う事になり、自主的に出て行かなければなりません。権利もないのに住んでいれば、不法占拠になってしまい更なる罰則問題へと発展してしまいます。

最悪までは9ステップ!強制退去や差し押さえまでの流れ

それでは実際に滞納した場合、どのような流れで強制退去や差し押さえなどになるのか全体の流れを確認していきましょう。

<危険度:1>焦る必要はないですが、早急な対処が必要

◆1.滞納

◆2.督促状

◆3.催告

<危険度:2>裁判を示唆されているので、この段階が最後通告

◆4.内容証明   

<危険度:3>裁判が始まれば、あとは自主退去か強制退去しかない

◆5.裁判

◆6.判決

◆7.強制退去 or 差し押さえ or 同時 

◆8.強制退去・差し押さえ予告

◆9.強制退去・差し押さえ執行

まず危険度1の滞納から催告までは、期間として3カ月程度を目安にしておきましょう。督促状が届くのは、滞納後1週間程です。次に電話や訪問の催促へと移行しますが、その期間は最低でも3カ月程続きます。

長ければ半年、1年と催告期間は続きますが、家賃の貰えない大家さんとしては早めの問題解決を考えますので、滞納から3カ月程度で次の段階に移行します。

滞納から3カ月程度で、内容証明が届く事になると思います。こうなると、裁判まではかなり期限が迫っていると考えても良いでしょう。この段階でも放置すれば、1カ月から2カ月程で裁判の申立てを大家さん側は行う事になると思います。

裁判が行われれば、2~4カ月程度の期間でを判決が出ます。その後、判決に促される形で、滞納金+罰則金の支払いと自主的な退去を行う事になります。

もし、この段階で支払いも退去もしなければ、大家さん側は裁判所へ「強制退去」や「財産の差し押さえ」を申立てる事になります。そうなれば、強制的な執行まで1~2カ月程度の猶予しかありません。

つまり、滞納から強制執行までは、約1年くらいが目安だと思って頂ければ問題ないという訳です。

危険度1!滞納するとどうなる?忍び寄る精神的プレッシャー

滞納してしまっても、最初の1週間程はあまり気にされないと思います。ただ、督促状や大家さん側からの催告が始まるとそうも言ってられなくなるでしょう。

お金があれば当然支払って終わらせるでしょうが、無い場合はどうなるものでもありません。成り行きに任せるとい方も、中にはいるでしょう。しかし、多くの方は家賃の滞納に対して、大家さん側からアクションがあれば少なからず精神的な負荷を感じるようになると思います。

滞納、督促状、催告について、お話ししていきたいと思います。

督促状と催告とは?滞納から1週間程で始まる支払いの催促

大家さん側は滞納されると、まず2つの事を考えます。

①支払日を忘れているのかな?
②滞納が続くかもしれない・・・

①の支払日を忘れる事は、思いのほか多い理由です。家賃は大きな出費なので、一般的には支払いを手渡しで行うのではなく自動振替や振込で行う傾向が強いです。

普段から支払いを自動にしている方にとって、支払日は意識から外れてしまいます。実際、督促状が届いて思い出す方もいらっしゃいます。

そのため「支払日ですよ」という注意喚起も含めて、まずは督促状が郵送されて来る訳です。

②の滞納が続くかもしれないと言うのは、経験則です。通常、支払いできない場合は、大家さん側へ事前に連絡をすると思います。「○○日まで待ってほしい」「今回支払えるのは○○円で、次回に残りを合わせて支払いたい」など、遅れる理由を伝えると思います。

それが無いと言う事は、大家さん側としては最悪な事態が頭をよぎる訳です。この段階で、半年や1年も家賃を滞納されるとは想定しないでしょうが、それでも1カ月や2カ月程の長期化は考えると思います。なぜなら滞納の長期化は多くの場合、「事前の連絡がない」と言う行為から始まるからです。

督促状は、滞納から1週間程度で届きます。中には、数日の場合もありますが、これは各大家さんによって違いますので、一般的には1週間程と覚えておいて下さい。

督促状を送っても支払いが無い場合、大家さん側は電話・はがき・訪問などの手段で支払いの催促を始めます。訪問などは繰り返されると、住民の方に知られてしまう可能性もあるので気を付ける必要があります。

4つのデメリットと3つの対策!滞納トラブルを早期解決する

家賃の滞納には、様々なデメリットがあります。主に4つ挙げたいと思います。

1.遅延損害金
2.連帯保証人
3.催促による精神的ストレス
4.住民にバレる可能性

まず滞納が始まれば、遅延損害金が発生します。但し、大家さんや管理会社によっては1、2週間の滞納で遅延損害金を取らない場合もあります。これは、ケースバイケースと言う事になります。ただ、最大14.6%までは課す事ができます。

連帯保証人に、連絡が行く場合があります。これもケースバイケースで、かなり滞納が長期化した場合に連絡というケースもあれば、2週間ほどで連絡と言うケースもあります。しかし、連絡されるとかなり迷惑が掛かるのは容易に想像できると思います。

催告が開始されると、電話やはがきなどが連日来る影響で支払いに関して意識をしなくてはいけなくなります。当然、お金があればスグにでも支払いする意思はあっても出来ない場合、精神的負荷が重く圧し掛かる訳です。

住民にバレると言う事は、長期になっても無いかもしれません。しかし、町内会や近所のコミュニティなどの情報網によって噂が立つかもしれません。家賃を滞納していると、周囲との接触を避ける傾向があるようなので、これもあまり良いとは言えません。

そこで、早めの対応策が必要となります。

1.早急な相談
2.金策

まずは、大家さんや管理会社などに相談しましょう。ここがスタートです。家賃を滞納しそうだと分かれば、事前の連絡をしましょう。滞納が始まっても、「いつなら払える」「どのように払うか」などを、具体的に話せば1カ月程度なら十分待って貰える期間です。

逆に連絡や相談が無ければ、「滞納するんだったら、すぐにでも出て行け」と思う大家さんも中にはいます。実際、契約に守られているのでそのような暴挙はまかり通りません。故に、滞納したら即刻出ないといけないと言う事はありません。

しかし、相談が有る無しでは大家さん側の対応や印象にも大きな差が出てきます。家賃を滞納してしまい電話など掛け辛いと思いますが、それでも連絡は大変重要な対策なるので実行して下さい。

金策については、当たり前の事なので言う必要が無いかもしれません。しかし、親、消費者金融なの業者を頼る事も考慮してみても良いかもしれません。但し、借りる事で、お金を散財するような事になっては別の金融トラブルに発展してしまいます。

故に、慎重に考え行動を起こして下さい。

危険度2!法的手続きまでの流れとターニングポイントを把握

家賃の滞納を放置していると、次第に大家さんもこのままでは踏み倒されるかもしれないと言う考えを持つようになります。この段階で、連絡・相談はより重要になってきます。連絡が通じないとなれば、大家さんがどのような印象を持つのか容易に想像がつく事でしょう。

大家さんの次の手段は、内容証明の発送となります。この内容証明は1つのターニングポイントであり、家賃滞納者への通告です。それでは、内容証明について詳しく見ていきましょう。

内容証明が届いたらどうなる?家賃滞納トラブルの最後通告

内容証明とは、いつ、どういった内容の文書を貸主(大家さん)から借主(契約者本人)に郵送された事を、郵便局が証明する制度です。

故に、内容証明が届いた場合、一般的には大家さん側は「裁判」を視野に入れて行動していると思って間違いありません。

内容証明にも、「滞納金、遅延損害金を○○日までに支払って下さい。支払いが無い場合は、賃貸借契約の解除とともに法的手続きへと移行させて頂きます」と記載されていると思います。

一般的に、大家さんが出て行ってくれと言っても簡単に借主を退去させる事は出来ません。これは借地借家法や居住権など契約が借主を守ってくれるからです。しかし、この契約がなくなれば借主本人を守るものは何もなくなります。

そうなれば、契約者でない元借主となり、家を出て行かなくてはいけなくなります。

内容証明は、滞納金を支払わなければ契約を打ち切り、さらに法的手続きも視野に入れていますと言う最後通告という訳です。

滞納が長引けば、契約解除を視野に3つの事を考える必要がある

内容証明が届いたと言う事は、滞納から数カ月以上の期間経過していると言う事です。また、相談を怠っている可能性もあると思います。故に、大家さん側も内容証明と言う裁判を視野に入れた行動を取っている訳です。

この段階にまで来てしまうと、契約を解除され住んでいる場所を出て行かなければいけないかもしれません。また、滞納金の支払いなどの問題もあります。内容証明を受取った段階で、以下の3つの事を考える必要性が出てきます。

  • ①早急な滞納金の支払い

結局のところですが、「家賃を滞納するとどうなるの?」の最悪な結末は家を失う事ですが、同じように解決策は何?に対しては、滞納金を支払う以外方法はありません。

家賃の滞納と言うのは、民事的に言えば債務不履行という民事罰を受ける行為となります。

故に、支払う事は義務付けられているのですが、解決策もシンプルにお金を支払えば即解決というものである事を覚えておく必要があります。

  • ②自主退去か住み続けるのか

内容証明によって契約解除を示唆された場合、家賃を支払えれば引き続き契約続行とともに住み続ける事になると思います。しかし、滞納を続けてしまう状況ならば、自主的な退去を視野に入れなくてはいけません。

家賃を滞納している状況なので引っ越し代も難しい状況だと思いますが、この段階まで来ると自主的な退去も念頭に置く必要があります。家賃3カ月分と引っ越し代を比較して、堅実な行動をとれるように準備はしておきましょう。

  • ③裁判を意識しなくてはいけない

どうしても滞納金も引っ越し代も出せないと言う状況なら、裁判と言う最悪のケースを念頭に置く必要があります。

日本では民事的に自力救済を禁止しています。よって、大家さんは借主に対して実力行使が行えません。例えば、「2カ月家賃を滞納したら強制的に追い出します」と言われて、もし実際に大家さんに叩き出された場合、罪に問われるのは大家さんなのです。

<自力救済>
民事的な考え方で、裁判所などの司法の手続きを取らずに、自分の実力によって物事を解決する事を言います。但し、民事的には自力救済を禁じていますので注意が必要です。

故に、大家さんは契約が続く限り、直接的な手段を取る事はしてきません。と言うか、できないのです。そこで、自力救済がダメなら司法での救済という事で裁判と言う流れが出来ている訳です。

家賃滞納において、裁判所が強制退去させる事が社会問題のように取り上げられたりしますが、実際は、大家さんだけでは退去させる事が難しいので司法を介入させているのです。

内容証明が郵送されて来ると言う事は、大家さん側として「もう打つ手がありません。司法に頼るしかないんですよ」という裏のメッセージが読み取れる訳です。内容証明が届くと言う事は、そう言った事も踏まえ意識しておかなくてはいけません。

危険度3!最悪を覚悟して強制退去と差し押さえに備える

裁判が始まれば、待ったなしです。後は判決を待つだけですが、結果はほぼ敗訴です。そして、判決に従って自主的に家を出て行くか、それとも強制的に家を追い出されるかはその後の対応によって変わります。

家賃滞納から裁判へ移行した場合、どのようになるのかお話ししていきます。

家と財産、そして信用を失う!司法による強制執行

裁判の結果、敗訴となればその決定に従う必要があります。通常、家賃滞納の裁判は、少額訴訟か通常の訴訟となり、滞納金の支払い、契約解除、住居からの退去を申立てるものになります。

これにより、判決が出ればその決定に従う義務が出てきます。ただ、この裁判結果は、あくまでも次の3つを裁判所が認めたと言うだけです。

1.滞納金を支払う義務があります
2.賃貸借契約を解除しました
3.住居から退去しなくてはいけません

故に、「即払え」「即出て行け」という訳ではありません。大家さんの気持ち的には、そうなのかもしれませんが、ある程度の期間は用意されます。

但し、この段階でお金を支払ったとしても、再契約して住居に住み続けられる事はかなり低い確率になると思います。なぜなら、この段階まで来てしまっていれば、もはや「きちんと支払ってくれるだろう」と言う信用は無いに等しい状態だからです。

大家さんによっては、滞納金や違約金を支払えば、再度契約を結んでくれるかもしれませんが、それはその時の交渉次第となります。

もしこの判決後も、滞納や退去をしなかった場合、大家さん側は最終手段を行う事になります。それが、強制退去と財産の差し押さえです。

裁判所としては、裁判所が出した判決を無視している訳ですから、大家さん側が司法の力で強制的に行って下さいと言う申立てに対して、分かりましたと行動を起こすしかありません。

このように、家賃の滞納は最終的に住む場所も、財産(給与や預貯金)も、信用も失ってしまう最悪な結果だと言う事が分かると思います。

滞納金はどうなる?強制退去後の支払いと時効を理解する

もし強制退去となった場合、裁判所職員と大家さんの立会いのもと予定期日を宣告され、その日に業者によって追い出される事になります。

因みに、業者によって撤去された荷物は一旦裁判所が指定場所へと補完します。それを取りに行く必要がある事も、覚えておいて下さい。

退去させれば、あとは滞納金の回収となります。一般的には、一括か分割かを決め、支払っていく事になります。無理ならば、給与や口座、もしくは所有物の中から換価(現金化)できる物を差し押さえて補填する事になります。

ここで注意点ですが、よく時効の話を耳にしますが、ほぼ考慮する必要はありません。家賃の滞納金は、払わなくてはいけないと思っておいて下さい。

家賃の滞納金の時効は、5年となっています。

しかし、訴訟を起こされ判決が出た時点で、10年延びる事になります。故に、15年程の長期間、有効だという訳です。この間、逃げ続ける事が出来るとは思いませんので、時効については考えるだけ健全ではないと判断する事が出来ます。

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