滞納・未払い・差し押さえ

支払督促の概要と防ぎ方とは。放置や無視は絶対に避けよう!

借り入れをしたり、友人知人からお金を借りた後、その借金が返せないと、相手はその返済を催促してくるようになります。

初めのうちは電話や口頭での軽い催促で済みますが、長期間返済しなければ、相手の対応も徐々に厳しくなっていきます。

今回は、法的効力を持つ催促方法である「支払督促」を受けた時の対処法について解説していきます。

支払督促ってどんな行為?どんな場合にされることになるのか

借りたお金を返さなかった時や、企業間同士で購入した品物の支払いを怠ったりすると、お金を貸した側や商品を売った側は資金の回収が出来なくなってしまいます。

そのままでは大損してしまうので、お金を借りた側や、商品を買った側に返済や代金の振り込みを促すことが出来ます。「あなたは~から借り入れした(購入した)~円を返済していません。速やかに~日までに返済してください」という要求を相手に送りつけます。これが「支払督促」です。

しかし、相手が返済や支払いをしていないからといって、いきなり「督促」をすることは出来ません。

債務者(お金を借りた側)に取るべき行動には順序があります。支払督促は相手が長期間返済を怠った時でなければ使えない方法でもあります。

この方法は言ってみれば、場合によっては差し押さえまでするという意思表示でもありますので、かなり圧力が強いアプローチです。逆に言えば、これをやられた場合、対応を間違えると最終的には強制執行(差し押さえ)をされるということです。逃げることは許されないという意味合いも強く持ちます。

いきなりは無理?支払督促をするまでの流れを解説

今回は、知人にお金を相手に貸しているような例で考えてみます。約束した日になっても相手は返済してくれなかった場合、即座に法的手段に訴えるケースはごく稀です。

貸している金額が非常に大きい場合などは例外ですが、まず、電話などで事情を聞こうとするでしょう。それに対して相手はどんなアクションを取るかで今後の対応を変えるのが基本的な流れになります。

相手が単に期日を忘れていたような軽度の過失の場合は、返済日を通知し返済を促すだけです。相手が返済できないと説明された場合は、返済に猶予を与えることになります。もちろん、場合によっては遅延損害金を請求することになります。

ここまでは、相手に返済する意思がある場合で、こうしたケースでは、支払督促をおこなうところまでは行きません。要は、口で言えば済む問題で終わります。問題はここからです。

返済が無く、こちらの連絡に対して返答が無い場合、または、返済自体を拒否された場合は債務側に返済の意思が無いと判断されます。返してもらわなくても良いと考えるお人好しでなければ、返済を拒否する相手から無理やりにでも返済させなくてはいけません。

このような事態になったとき、債権者(お金を貸した側や商品を売った側)が次にすべきなのは、催告書と督促状を送付する用意をすることです。ちなみに、これらを無視された場合は、訴訟を行い、強制執行をすることになります。

催告書と督促状の違いは?送り方と受け取った側の対処法

債務者に返済の意思が無い場合は、返済するように意思を変えさせるか強制的に払わせるしかありません。督促状は前者に該当します。極端かつ簡単に言えば、手紙を送ることで債務者を脅し、金を借りている事実を認識させ、「さっさと金を返せ」と圧力をかけるのが督促状と催告書の役割です。

督促状と催告書は、言葉が似ていてよく混同されがちです。両方とも、相手に支払いを促す文書という意味では同じですが、その文面の強さが違います。何故混同されるのがというと、「督促」・「催促」・「催告」の違いが分からないからです。特に、催促と催告は字面が似ていますが、意味は全く違います。

催促とは、滞納した相手に対して一番最初に行うアクションで、「支払いが出来ていませんよ?返済してほしいんですが大丈夫ですか?」と聞くようなニュアンスです。促す意味では最も軽く、相手を慮る意味が強いものです。

督促は、催促よりも相手に対する圧力が強く「返済が出来ていないから、速やかに対応しなさい」という警告のようなものです。法的効力もあり、これに対して何の対処もしなければ、より強硬な手段に訴えるというアピールでもあります。

催告は、3つの中で最も効力が強く、意味合いとしては「最後通牒」に近いです。文面もシンプルかつ強力で「~月~日までに支払わなければ強制執行を実施する」とこれだけです。順番としても最後に送られてくるもので、これを無視するということはイコール差し押さえされても構わないという意味になります。

督促状と催告書の書類は、内容証明郵便で送るのがセオリーで、その理由は、債務者が「そんな書類は受け取っていない」と言い逃れをさせないためです。

内容証明郵便とは、受け取るために本人確認が必要な書類のことで、これを受け取ると、送った側にもその事実が伝えられるという郵便物です。つまり、ちゃんと届いたことが確認できる郵便というわけで、これで送れば、相手が受け取るまで追跡することが可能なのです。

この書類が送られてきた場合、債務者は「債権者は最終的に強制執行をするつもりだ」と認識しなければいけません。

返済する気があるならば、速やかに債権者に連絡を取り、事情を説明し返済を待ってもらうか期日を指定しましょう。返済する気が無ければ、異議申し立てを行い、法廷で争うための準備に取り掛かる必要があります。

ちなみに蛇足ですが、架空請求などの詐欺の手口の一環として、偽物の督促状や催告書が送られてくることがあります。身に覚えが無い場合は、警察に連絡して事情を説明し、送られてきた書類は無視しましょう。中には、実際に裁判を起こされるケースも有りますが、絶対に相手の言い分を認めてはいけません。詐欺ならば、どうせ借りたという証拠など無いのですから、堂々と相手しても負けないのです。

正式な支払督促が来たら絶対に無視してはダメ!

督促状には、債権者から送られてくるものと、裁判所から送られてくるものの2種類があります。どちらも重要なのですが、特に気を付けなくてはいけないのは、裁判所が送ってくる督促状です。

債権者が裁判所に申請して送られてくるのがこちらのケースで、これを無視した場合、確実に催告書が送られてきます。なんとかやり過ごそうと考える人もいるのですが、内容証明郵便を無視しても、逃げ切れることはありません。

「時効になるまで放置すればいいんじゃないの?」と思いがちですが、支払督促を行った時点で6ヶ月間時効のカウンターはストップし、その後再び同じことをすれば延々と繰り返されるため、債権者が忘れない限り、事実上時効は永遠に成立しないのです。

おまけに、支払いが遅くなればなるほど遅延損害金も発生し、返済すべき金額も膨れ上がっていくため、たとえ無視しても、債務者にとって良いことは何もないのです。

支払督促を受けないようにするための債務者の心得とは

催促をされる程度ならともかく、支払督促を内容証明郵便で送られてしまうと、債務者本人の信用が著しく損なわれてしまいます。

そうは言っても、やむを得ない事情があったりして返済や支払いがどうしても期日までにできないこともあります。その場合でも、債権者にその事情が伝わらなければ意味がありません。

どうしても返済が出来そうになく、かつ支払督促を受けたくない場合は、債権者に事情を説明するとともに、利息の身でもいいので返済し、「滞納」行為をしないように心がけましょう。

債権者としても、わざわざ面倒な督促は出来ることならしたくないのです。しかし、債務者に返済の意思が無いと判断すれば、法的処置を取るしかなくなります。つまり、債務者側に返済する意思があると分かれば、督促を延期させることが出来るということでもあります。

やってはいけないことは、債権者に対して何の連絡もせず、催促を無視してしまうことです。

これさえ避ければ、よほど長期間の滞納でなければそうそう督促を受けることは無いといってもいいでしょう。

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