滞納・未払い・差し押さえ

国民健康保険料は無職でも払うべき?知らないと損する国保の話

無職になった時に不安な事ってやっぱりお金についてという方が多いのではないでしょうか。

また、今まで厚生年金で会社の健康保険組合に加入していた場合、これまでは給料から天引きされて支払っていたのに、国民年金や国民健康保険になって支払いを忘れてしまったり、支払がキツイ…なんていうこともあるかもしれません。

不労所得があったり貯金から余裕で支払える…なんていう場合は問題ありませんが、無職になる事によって支払いが滞ってしまう…という方がいるのも事実です。

無職で収入がないことが原因で国民健康保険料を支払えなくなってしまった場合、一体どうなってしまうのでしょうか?何か打開策があるのでしょうか?

そもそも国民健康保険の保険料ってどうやって決まるの?

国民健康保険の保険料って、実は各都道府県・市区町村で異なっているってご存知でしょうか?

国民健康保険は、各都道府県と市区町村で運営されているので、保険料の額も住んでいる地域によって大きく異なります。

保険料の高い所と、低い所では年間10万円以上の差があるのです。

保険料は3つにわけて計算されます

国民健康保険の保険料と一口に言っても、一般に3つに分けて計算されます。

  • 医療分
  • 支援金分
  • 介護分

また、年齢によって負担する保険料も異なります。

年齢 医療分 支援金分 介護分
0歳~40歳未満 負担あり 負担あり 負担なし
40歳以上~65歳未満 負担あり 負担あり 負担あり
65歳以上~75歳未満 負担あり 負担あり 負担なし

介護分の負担に関しては、40歳以上の方が負担することになっていますが、65歳以上の方の場合は、原則年金より天引きされますので、国民健康保険料としての負担はありません。

各区分について料金の計算方法は以下の通りとなっています。

所得割額+均等割額+平等割額
※平等割額がない自治体もあります

それぞれの割額の計算方法・金額は自治体により異なりますので、保険料については必ず自治体に確認をしましょう。

無職であっても支払わなくてはいけないの?

無職で現在所得がなくても国民健康保険料を支払う必要があるのでしょうか。

残念ですが、原則的には現在無職であっても「アナタは無職だから無料でいいですよ」というわけにはいきません。

所得割額については、基本的に前年度の年収から算定されます。

そのため、無職の方であっても、前年度働いていて収入があったという場合は結構大きな金額となってしまうこともあるのです。

また、所得状況などは世帯単位で考えられますので、ご自分に収入が無くても世帯として収入があると高額になってしまうケースもあるようです。

無職になって国民健康保険料が支払えない…無視してても良い?

「もう、働かなくてよいくらいの貯金がたまったから無職になろう!」「不労所得で生きていけるから大丈夫!」とでも考えない限り、無職になるとついて回るのがお金の問題です。

日々の生活でいっぱいいっぱいで、保険料まで支払いができない!という方や、今までは天引きだったから保険料の支払いをすっかり失念していた!なんていう方もいらっしゃるかもしれません。

では、無職になってその結果、国民健康保険料の支払いができない…となった時、そのままにしておくとどうなってしまうのでしょうか。

国民健康保険料を滞納するとまずは督促が来ます!

国民健康保険料は、金額が決定すると、振込用紙が送付されてきます。その振込用紙にそれぞれ期限が定められていますが、国民健康保険料の支払いができないとなった時に、そのまま期日を迎えてしまうと、どうなっていくのでしょうか。

期日を過ぎてしばらくすると、「国民健康保険料の支払いを忘れていませんか?」という旨の督促が届きます。

それでも払えないとなってくると、督促に記載される言葉も少しずつ強いものになっていくでしょう。

例え無職であっても支払いの義務はなくなりませんので、そのまま滞納が続くと、次の段階へと進んでしまいます。

滞納から半年程度たつと新たな保険証が送られてくる

国民健康保険料の滞納が続くにつれ督促もどんどん来るようになりますが、だいたい半年程度が経つ頃になると、新たな保険証が送られてくることがあります。

「短期被保険者証」です。

この「短期被保険者証」は、通常の保険証と同様に医療機関に受診の際、窓口での負担が軽くなるものですが、通常の保険証とは有効期限が異なります。通常の検証に比べると著しく有効期限が短くなっているのです。その期間は自治体により異なりますが、3~6か月程度に設定されているものが多くなっています。

一見すると通常の保険証との違いが分かりにくいものも多いようですが、有効期限の所に「短期」や「短」と記されています。

いったん全額負担に!保険証が資格証明書に切り替わる

滞納しているのに、まだ保険証として利用できるものを送ってくれるなんてありがたい!と思うかもしれません。

しかし、それに甘んじて滞納を続けてしまうとどんどん状況は悪化していきます。

滞納が1年を過ぎるころには、今度は「被保険者資格証明書」が交付され、もっている保険証を返納するよう指示をされます。

この「被保険者資格証明書」は、通常の保険証とは違い、医療機関受診の際、窓口での負担は軽くなりません。つまり、窓口でいったん全額支払う必要があるのです。

窓口で支払い後、その時の領収書を必ず添付して自治体に申請を行うと、保険給付分の一部が払い戻される仕組みとなっていますが、多くの場合は滞納分への返済へと充てられるため、実質全額負担となります。

ただでさえお金に困っているのにいったんは全額負担なんて…と思うかもしれませんが、日本の医療保険制度は国からのお金と、加入者の納入金で賄われていることですから、きちんと支払いをしていない以上、仕方のないことでしょう。

いよいよ最終段階となると財産の差し押さえの通知が届く

滞納が続いていくと、督促状が届くだけでなく、電話での連絡や訪問での確認などが行われます。

その時に、誠実な対応をすればまだ良いのですが、なおも無視をし続けたり、その場ではいったん払うといったのに払わないままにしていると、自治体側も最終手段へと段階を進めていきます。

それが財産の差し押さえです。

財産の差し押さえはある日突然されるわけではありません。

自治体としても、これは最終手段となりますので、きちんと差し押さえについての通知が行われます。

通知が来ているのにもかかわらず何のアクションも起こさないと「保険料を支払う意志がない」と判断され、差し押さえをされてしまうのです。

滞納する前に家族の扶養に入ることが可能か検討してみよう!

滞納がどんどん進んでしまうと、その金額も大きくなってしまいますので、なかなか一気にすべてを解決するのは難しいですよね。

そのため、「保険料の支払いができないかもしれない」となった時点で滞納をする前に、何か手はないか検討をすることが大切です。

家族の扶養に入ることができないかは是非一度検討してみて!

例えば父・母・子(小学生)の家族で、父・母は共働き(それぞれに会社の健康保険組合に加入)、子は父の扶養となっているケースで考えていきましょう。

父が何らかの事情で年末に仕事を辞め、年始より無職となったとします。父は会社の健康保険組合の任意継続は選びませんでした。そうなると、父は国民健康保険へと切り替わる事となります。

そして、国民健康保険には「扶養」という概念はありません。

そのため、子も国民健康保険へ切り替わるのです。

この状況で、是非一度考えてほしいのは、母の扶養となる事が出来ないのかということです。

扶養となるには、いくつかの条件があります。

  • 扶養者との関係が3親等以内であること
  • 年収が扶養者の年収の1/2を超えないこと
  • 年収が130万円を超えないこと など

今回の例では、父も子も母の3親等以内の親族ですし、父は年始より無職ですから今の所年収の条件もクリアしています。そのため、父・子ともに母の扶養に入ることは充分検討する価値があるでしょう。

扶養に入らなければ、父・子の国民健康保険の保険料と、母の被用者保険の保険料の負担がかかりますが、扶養には入れれば、母の被用者保険の保険料の負担のみで済みますから、金銭的には大きく異なりますよね。

ただし、加入における条件などは、各健康保険組合によって異なります。まずは所属する健康保険組合に相談をしてみましょう。

払えないならまず相談!場合によっては減免措置を受けられることも

保険料払えるなら払いたいけど、無職でお金がないから払えない!と思ったときに、開き直ってそのまま放置するのと、しっかり自治体に相談を行うのでは、その後の未来は大きく変わってくるでしょう。

自治体の窓口に相談をすると適切なアドバイスをもらえるかも!

無職となってしまい、今後国民健康保険の保険料の支払いが難しいかもしれない…となった時点で、一度窓口で相談してみる事をオススメします。

相談は早ければ早いほど多くのアドバイスをもらう事が可能です。

自治体によってですが、以下のような方法を紹介して貰う事ができます。

  • 保険料の減免措置について
  • 分割払いについて
  • そのほかの生活に関する福祉の案内  など

国民健康保険の保険料は加入者であれば支払う義務のあるものですが、突然の失業や自然災害などによる生活困窮などが原因の場合、保険料の減免措置を受けられる可能性があります。

この減免措置についての基準や割合、条件などは各自治体によって細かく決められていますので、窓口で相談してみるのが一番確実です。

この時、無職の方の場合、失業したことが分かる書類などをあらかじめ準備しておくとよいでしょう。

また、保険料は基本的に期ごとに支払う事となりますが、分割払いを受け付けてくれる場合がります。

あまりにも生活状況が困窮している…等の場合は、生活保護など別の福祉の紹介をしてもらえることもあります。

もちろんあくまでも相談する立場ですから「払えないから何とかしろ!」なんていう横柄な態度は厳禁です。

「払いたいけど、払えない」という姿勢で相談には臨みましょう。

滞納が続けば続くほど立場が悪くなる!早めの対応を

滞納って、一度してしまうとどんどんたまっていってしまいませんか?一回だけならまだなんとかなる事でも、年月が経過するともう取り返しのつかないことになってしまう可能性も高まってしまいます。

滞納する前に「払えないかもしれない」と相談をしてくる人と、滞納に滞納を重ねいよいよ財産差し押さえという段階で相談に来る人とではやはり印象が異なりますよね。

また、国民健康保険料を滞納した場合、滞納分を支払えばよいのではなく、それに延滞金も支払う必要が出てきます。

早めに相談した方が「払う意志があるんだな」という印象を与えることができますし、払えない時にとれる選択肢も増えますし、最終的な負担も少なくて済むでしょう。

国民健康保険に加入しているなら保険料は支払って当然のことです。滞納しないのが一番ですが、支払いが厳しいなら少しでも早く手を打つようにしたいものですね。

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