滞納・未払い・差し押さえ

住民税の滞納は差し押さえの第一歩!財産を守る2つの対応策

住民税は支払い方法の特性から、気付いたら滞納しているという事があります。また住民税はなぜか支払いの優先順位が低く見られがちで、納付を後回しにされる傾向があります。

その為、督促状や催告状などが来ても「払えないから、しょうがない」「今回はクレジットカードの支払いが・・・」などと何度も無視をしてしまい、最終的には財産を差し押さえられてしまうと言う最悪なケースが起こったりしています。

住民税は私たちに様々な恩恵をもたらしてくれますが、どんな理由があったとしも支払わないと大きなペナルティを科せられます。滞納すれば差し押さえまでされてしまう、本当は怖い住民税についてお話しをしていきます。

督促状が突然届いた!知らないでは済まない住民税を支払う義務

住民税の滞納は、主に2つの要因から起こります。1つは支払方法で、もう1つは住民税に対する意識によるものです。

ただ納税は国民の義務であり、納税の公平性を保つために支払っていない方へは必ず連絡が届きます。うっかりで忘れてしまう事もあるでしょうし、本当に支払いの事を知らなかったと言う方もいらっしゃいます。

しかし、住民税の支払いは絶対です。では、住民税とはどういった物なのか確認していきましょう。

ただのお知らせ!でも危険な住民税の督促はがき

「住民税の督促状が届いたんだけど、どうすればいい?」「え、会社が払ってくれてるんじゃないの?」など、住民税は意外に支払っている意識が希薄な税金の1つです。

実際、督促状が届いて初めて自分で払う事に気付く人もいるくらいです。なぜこのような事が起きるのでしょうか?それは、住民税の支払方法に理由があります。

一般的には、住民税の支払方法は2つあります。

  • 特別徴収

1つ目は、特別徴収という会社が支払ってくれる方法です。会社に入ると多くの場合、住民税をはじめ所得税や社会保険料などの納税は自分でする事がありません。それは、会社がやってくれるからです。

その為、勤続20年と言う社会経験があっても、住民税の支払いを明確に知っている必要がないと言う事もある訳です。

また特別徴収は会社が支払う為、もし住民税が納付されていなければ会社に連絡が行きます。ですから、特別徴収で住民税などを納付している場合、滞納する事はないと言えます。

もし特別徴収で督促状が来た場合は、会社が納税の義務を怠っている可能性があるので確認する必要があります。ただこれは、普通はあり得ない事なので気にする必要はないと思います。

  • 普通徴収

では、なぜ自宅に滞納の督促状が届くのか?それは2つ目の支払方法である、普通徴収の場合なら起こり得る訳です。普通徴収とは、会社ではなく個人が支払う方法です。

自営業やパートやアルバイトの方など、会社が自動的に納税しない場合は自分でする必要がある訳です。また会社や雇用形態などによっては、個人的に普通徴収で納付させる事もあります。

督促状が届いてビックリされる方に良くあるのが、転職や倒産などで会社を辞めると特別徴収だった住民税の支払が普通徴収に知らない間に切り替わっている事です。その為に、気付かないと言う訳です。

また、起業したり専業主婦の方がパートに出たりする時、納税の仕組みなどを理解していなくて支払いを失念して督促状で気付くなんて事もあるようです。

個人的に活動される場合は最初から普通徴収と分かっていますが、上記のように転職や入社でその会社が特別徴収か普通徴収なのか知っておく必要がありますのでご注意下さい。

督促状の送付される理由は人それぞれですが、一般的には普通徴収の方に督促状は届きます。では督促状とは何か?

それは住民税を支払っていないですよと言う、「ただ」のお知らせです。

ですから督促状が届いたら、即座に支払ってしまえば何も問題がありません。督促状が届いたからと言って、過剰に心配する必要はありません。

住民税の納付を忘れてしまっても仕方がない!年4回の普通徴収

住民税の普通徴収は、月払いではなく6・8・10・1月の計4回に分けて支払う事になっています。これも、気付かない原因の1つです。日々の忙しさで、コロッと納付日が過ぎていたと言う事もあり得る訳です。

一般的には普通徴収は、納付書の束が6月に届きそれを年4回で支払うか一括で支払うか都合に合わせて行います。また注意が必要なのは、特別徴収だったのが普通徴収に切り替わる場合です。

例えば12月に会社を辞めると、それ以降の住民税は普通徴収に切り替わりご自身で払う事になります。これに気付かないと、滞納していますと督促状が届く訳です。

ご自身が住民税をどのように払っているのか、常に意識するよう心掛けて下さい。また普通徴収だと毎月ではないので、忘れがちになってしまう事に十分意識を向け注意して下さい。

時効は5年!でも住民税の滞納額は必ず支払う事になる!

そもそも住民税とは地方税であり、市町村の財源です。それも、メインの財源です。自治体によっては、住民税が財源の50%以上を占める事もあります。故に自治体にとって、住民税の滞納は死活問題となる為、取り立てが厳しいと言う意見もある訳です。

では住民税を、少し専門的みると下記のようになります。

◆住民税とは、1月1日に住所のある都道府県・市町村に納める税金である。
◆住民税とは、前年の所得に掛かる税金で翌年の6月から支払いを開始する。
◆住民税とは、「所得割」と「均等割」の二つを合わせた金額で構成されている。

例えば、1月1日に東京にいた方が1月2日に北海道へ引っ越した場合、その年の住民税は東京に支払う事になります。「引っ越し先に前住んでた市から、住民税を払えと督促状が来た!」と驚かれるかもしれませんが、全く問題ありません。

また住民税は前年の所得によって算出される為、支払いが後払いなので注意が必要です。例え無職になっても、前年に所得があれば支払う義務が発生します。ご注意下さい。

<所得割>
(前年の所得金額-所得控除額)×税率-税額控除=所得割となります。前年と言うのが、ポイントです。故に社会人1年目の方は、翌年から住民税の支払いが始まる訳です。

<均等割>
都道府県や市町村へ固定で支払う税金です。一般的には一律で、都道府県に1500円、市町村に3500円支払います。

※年によって違ったり自治体によって違う場合もありますが、概ね1年5000円となります。

住民税は意外に負担が多いので、「払いたくても払えない」と言う方がいます。また「払いたくない」と拒否さる方もいます。しかし、それでも支払い義務は当然ある訳です。

実は、住民税には滞納の時効があります。それは5年です。ですから、それを知った方が5年待てばよいと思われてしまうようですが、残念ですが時効になる事はほぼありません。

滞納の時効は5年ですが、督促状や催告状が送られて来たらその都度リセットされ、届いた日から新たに5年となります。

つまり時効はあってないようなものなので、住民税は必ず徴収されると言う事になります。

差し押さえの第一歩!住民税を滞納しまう理由と様々な悪影響

住民税を滞納すると、いくつかのデメリットがあります。そして、滞納をほっておくと差し押さえと言う最悪の結果になってしまいます。

滞納は、差し押さえの第一歩となりえます。そんな滞納について、お話ししていきます。

納付日を過ぎたら滞納状態!20日以内に届く住民税の督促状

自宅に督促状が届いた時点で、気付いていても気付いていなくても住民税を滞納している状態となります。

<地方税法 329条>
住民税の滞納があった場合、納付日から20日以内に督促状を送付する。

納税は1日でも過ぎれば、滞納となります。故に、督促状が届いた時点で、納付日から数日は経っているので滞納状態な訳です。つまり、督促状が届いたなら早急な対応が必要となります。

催告を無視すると最悪!住民税を滞納してしまう3つの理由

転職や失業などによって、支払方法の変更で気付かなかったなどは仕方がありません。しかし、滞納されている方の理由は他にもいくつかあります。ここでは、主な3つの理由を挙げていきます。

1.病気や事故などで働けず、所得が得られず支払えなかった

支払う意志があったとしても、払えない最も大きな理由は病気や事故などです。貯金があったとしても、収入が無ければ切りくずだけになってしまいます。これは誰にでも起こり得る事なので、保険に入っておくなどの対策が必要となってきます。

2.納付日を忘れていた

残念ですが、これはありがちな理由です。毎月なら覚えていたとしても、年4回とスパンがある為つい忘れてしまう事はあります。督促状が届いたとしてもスグに支払えば問題ないので、慌てずはがきの指示通り電話相談もしくは支払いを行って下さい。

3.支払っていないのは知っているが、敢えて支払わなかった 

これは、最悪な結果に繋がってしまいます。支払う意志があっても手持ちのお金が無く、やむなく滞納と言う事はあります。しかし、支払えなくても役所にその理由の連絡だけはする必要があります。

良くあるケースに「どうしても払えないから、今回は無視をしよう」や「何度か督促が来たけど、実際は何もペナルティが無いから大丈夫なのかな」などと思って、督促を無視し続けるなどです。

しかし上記でも言いましたが、住民税の時効はあってないようなものです。

どんなにその時ペナルティが無くても、必ず後で降り掛かってきます。そして、後悔する事になる訳です。

滞納状態をほっとくと悲惨!罰金・信用の失墜・差し押さえ!

実際に、住民税の滞納でどのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。

  • 延滞金
  • 納税証明のいるローンが組めない
  • 滞納時に会社へ財政調査が入る可能性がある
  • 差し押さえ 

延滞金とは罰金です。年によって変動しますが、年利2.7~9%と意外に大きな割合が圧し掛かってきます。また滞納額を1ヶ月以内で支払うのと、1ヶ月後で支払うのでは年利に大きな違いが掛かるので、出来るだけ早く支払う必要が出てきます。

住宅ローンなどの納税証明のいるローンには、残念ですが落ちる事になります。消費者金融などは問題はありませんが、ローンが組めないのは家族規模でトラブルになりやすいので注意が必要です。

督促状を無視していると、催告といってより強制力の強い要求に移行する事になります。それすら無視したりしていると、差し押さえの事前準備として「財政調査」をされる事になります。

これは勤務先に所得がいくらなのかなどを書面で提出させるので、会社にバレて気まずい思いをするだけではなく信用問題にも発展する可能性が出てきます。十分注意して下さい。

そして最後の段階ですが催告を続けても滞納額が支払われない場合、財産の差し押さえを執行される事になります。

差し押さえまでの流れと危険性をきちんと把握する!

滞納による差し押さえは、大変恐ろしいものです。役所の催告を、無視しているとある日突然、「現金が引き出せない!口座が差し押さえられた」などと言う事になってしまいます。

差し押さえがどれほど怖いのかについて、お話ししていきます。

住民税の滞納から差し押さえまでの5ステップ!

それでは、実際の差し押さえまでの流れを5ステップにまとめたので確認してみましょう。

①納付日 この日を過ぎれば、滞納日の開始となります。
②督促状 基本的には、20日以内に自宅に送付されてきます。
③催告 支払いを強く求める催告は、はがき以外にも電話や訪問があります。
④財産調査 差し押さえの前段階です。勤務先や所有不動産などを調査されます。
⑤差し押さえ 催告などが送付されている為、ある日突然執行されます。

最短で1ヶ月!差し押さえまでの猶予期間!

督促状が届きさらに催告までされても、実際に2年間差し押さえられていないと言うケースはあります。ただ、以下の事だけは肝に銘じておかなくてはいけません。

  • 納付日翌日(滞納開始日)から20日以内に督促状が届く
  • 督促状が届いて10日以内に納付が無かった場合、差し押さえを執行できる!

差し押さえについては、国税徴収法の47条によって定められています。督促状の送付後、10日以内に滞納されている住民税の支払いが確認できなければ差し押さえが出来ると明記されています。

これの恐ろしいところは、期日が明記されていないところです。

つまり、もし市町村がその気になれば、督促状の送付期限の20日と納税期間の10日を合わせた最短1ヶ月後には差し押さえが出来る状態という訳です。

少し強調し過ぎてはいますが、この段階まできた方は差し押さえがいつ起こってもおかしくない事だけは忘れないで下さい。

ただ実際に1ヶ月のような短期間で差し押さえが執行される事は、ほぼありません。人によっては、初めての督促状から2年や4年などで差し押さえらたと言うケースなどがあります。

督促状から催告(はがき・電話・訪問)などを経て、さらに差し押さえ事前通知書など複数回の事前通知ののち、最終的にやむを得ず差し押さえと言う流れが一般的なので数年かかる事もある訳です。

これは一概には言えませんが、それぞれ各自治体によって考え方が様々で出来るだけ差し押さえはしないでおこうと言う想いがあるからではないでしょうか。また憲法25条などでも、それを支持しています。

それ故に、1度差し押さえが始まると容赦がないと感じるのかもしれません。

差し押さえでは何が取られる?財産と分類される7つを知る

それでは差し押さえで財産と認定されるモノにどんなものがあるのか、主な7つを挙げておきます。

1.給与(国税徴収法76条に基づき、給与から差押禁止額を引いた額)
2.預貯金
3.自動車
4.不動産
5.家の家具など公売に掛けられるもの(商売道具も持って行かれます)
6.生命保険などの解約金
7.年金(年配の方の収入さえも、差し押さえられます)

※給与は民事執行法の4分の1ではなく、国税徴収法で算出した額を差し押さえされる。

滞納している額にもよりますが、この中でも給与と預貯金の差し押さえはかなり辛い状況になると言えます。また人によっては、車が無いと仕事にならないと言う方もいるでしょう。差し押さえは1度されると、生活が一変するほど恐ろしい処罰です。

相談こそ最良の差し押さえ対策!徴収と換価の猶予を知っておく

住民税の滞納を放置した結果、差し押さえられてしまった場合一体どうすれば良いのでしょうか?何もできないのでしょうか?

差し押さえの対応策について、お話していきます。

差し押さえられたらスグ住民税の相談窓口へ!換価の猶予を申請

財産を差し押さえられたら、自治体の相談窓口へ相談するしか解除する方法はありません。

差し押さえは、督促状や催告などの複数回の通達が行われ法に則り最終判断で行われています。故に「いきなり口座が差し押さえられた」「これでは生活できない」と言ったところで、正式な手続きを取っている市町村に言い分が通る訳がないのです。

しかし真摯に滞納分の住民税を支払う意志を示せば、相談に乗ってくれるのも役所です。基本的に差し押さえの解除には、滞納分の一括支払いか分納の支払いのどちらかに落ち着くと思います。

但し、この段階まで来ている方には酷かもしれませんが、役所からの信用はほぼない状態だと思っておいた方が良いでしょう。故に誠実な態度で、相談を行って下さい。

唯一行った方が良いのが、「換価の猶予」の申請です。これは公売に掛けられる不動産などの差し押さえられた財産を、1年以内に限り公売に掛ける猶予を与えてくれるものです。これで直ぐに売却されてしまう事は避けられます。

また差し押さえられた預貯金なども返ってくる見込みが少ないですが、交渉してみると良い結果に繋がる場合もあるようです。

滞納したら住民税の分納相談!徴収の猶予を活用する!

結局のところ差し押さえられた後に動いては、もう遅いと言うことが理解できたのではないでしょうか?つまり差し押さえの対策は、身も蓋もありませんが「差し押さえられないようにする」と言う事以外ないと言える訳です。

督促状が届いた時、どのような理由があってもまずは相談窓口で相談してみて下さい。住民税には「徴収の猶予」と言うものがあり、一括で払えない滞納額を分納する事が認められています。

ただこれは差し押さえられる前において有効であり、差し押さえられると分納は自治体の判断に委ねられます。是非、徴収の猶予のある段階で相談をするようにして下さい。そしてもし差し押さえられたとしても、換価の猶予で財産を守るようにして下さい。

2つの猶予を活用し、差し押さえを回避もしくは対応して下さい。

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