滞納・未払い・差し押さえ

支払が遅れてガスが止まる!ガス代滞納を解消するポイントは?

ガスは日々の生活を支える重要なライフラインです。もし万が一止まってしまったら、食事をつくれなかったりお風呂に入れないなんてことにもなります。何日もお風呂に入らなければ仕事にいくのもままなりません。

食事が作れなければ外食やお弁当などで出費が多くなりますし、仕事に行くことがままならなければ収入が減ってしまう可能性だってあります。

当たり前のように利用しているガスですが、代金を支払うことができなかったら当然止められてしまいます。生活に支障が出て、最悪は仕事もままならなくなってしまった場合、いつまでもガス代が払えなくなる可能性だってあります。

しかし、どれくらい支払が遅れるとガスが止められてしまうかご存知でしょうか?

ほとんどのガス会社は検針日から50日で止まる

ガスの料金は検針員と呼ばれる職員がガスメーターを見てガスの使用量を確認し料金が決定されます。この確認が行われた日を検針日と呼ぶのですが、各ガス会社は検針日から支払までの経過日数で、ガス供給の停止期限を定めています。

例えば東京ガスの場合は、検針日の翌日から50日を経過してもガス料金を支払っていない場合に、事前の通知をした上でガスの供給を停止します。他の地域についても、東京ガスと同様に検針日の翌日から50日としているところが多くなっています(広島ガスについては60日となっています)。プロパンガスの各社についても同じ基準のところが多いようです。

ここで注意すべきは、支払の遅延日数ではなく検針日からの経過日数であるということです。

検針日から支払期日までは間がありますので、支払が遅れてから50日間待ってもらえるというわけではありません。

支払期日と遅延損害金

では、実際の支払期日からどれくらい遅れたらガスが止まる可能性があるのでしょうか?

まず、ガスの支払期日は一般的に以下の通りとなります。

検針日から30日以内


つまり、ほとんどのガス会社では、支払期日を過ぎたら20日で止まる可能性があるということになります。

また、支払期日をすぎると延滞利息が発生します。東京ガスの場合は1日あたり0.0274%の率をかけた金額が延滞利息となります。一見してとても低い利率ですが、「1日あたり」という点に注意が必要です。年利(365日分)とすると約10%となるからです。延滞利息の計算方法は東京ガスの場合、以下の通りとなります。

延滞利息=税別ガス料金×利率(0.0274)×経過日数

口座振替で払っている場合、支払が遅れると再振替となるのですが、それでも支払えない場合は納付期限が定められた納付書で支払うことになります。

納付書の場合はコンビニや銀行で支払うことになりますが、クレジットカードを利用することはできません。現金での支払が必要となります。延滞している以上、現金の用意が難しい状況であると考えられますが、それでも現金で支払いをしなければならないのです。

納付書でも支払ができないと、ガス会社から供給停止予告通知書が送られてきます。供給停止予告通知書には最終支払期限が書かれており、この期限を過ぎるとガスが止められてしまいます。

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ガスの供給を再開してもらうためには一括払い

ガスが止められた場合には、とにかく早く未納料金を支払うことが重要です。支払が遅くなればなるほど、延滞利息の金額は大きくなっていきます。また、多くのガス会社が分割支払を認めていないないため、滞納しているガス料金と延滞利息を一括で支払わなければなりません。

支払期日から20日を過ぎているということは、次の支払期日も間近に迎えている状況と考えられます。

もし次のガス料金も滞納してしまっている場合、2ヶ月分のガス料金と延滞利息をすべて支払わないとガスの供給を再開してもらうことができないのです。

ガスが止まればとりあえず使用料金の滞納額が増えていくことはありませんが、延滞利息については着々と積み上がっていきます。したがって、時間が立てば立つほど、ガスの供給再開に必要な金額が増えていきます。

ライフラインの停止は死活問題!とにかく対処を

ライフラインであるガスが止められると、生活はとても不便なものとなります。ガス代が払えないような状況ですから、料理するかわりに外食し、入浴のために銭湯へ通うというのも現実的ではないかと思います。

しかし幸いにも、支払期日から20日をすぎると止まるということは、滞納は2ヶ月分で止まるということになります。早めに手を打てば、延滞利息も少額で済みます。

例えば、平成28年度の政府統計「家計調査」によると、二人暮らし世帯の平均的なガス代は4,761円となっています。2ヶ月滞納した場合、10,000円弱のお金を用立てることでガスを再開させることができます。多くガスを使って方でも2ヶ月分のガス代は15,000円くらいではないでしょうか。

仕事を増やすか、生活を見直すことでまかなえる可能性がある金額ですが、その成果が出るまでには時間がかかります。仕事を増やしても収入の増加は次の給料日となりますし、水道や電気、交際費の節約、携帯電話の契約内容見直しなどの効果が出るまでに、はやり1〜2ヶ月はかかってしまうかと思います。その間、ガスコンロも使えずお風呂にも入れないというのは非常に辛い状況です。

もし、生活を見直せば毎月のガス代が支払えるなら、カードローンなどを利用して一旦はガスの延滞分を完済してしまうのも有効な手段と考えられます。カードローンの場合、限度額が50万円までの少額なものであれば、毎月の返済を3,000円くらいに抑えることもできますし、余裕があるときにはまとめて返すこともできます。

また、カードローンは支払の平準化としても有効です。例えば、水道代は2ヶ月に1回まとめて請求が来ます。水道代の支払月は支出が多くなってしまい、ガス代や電気代のような毎月の支払が逼迫されがちです。また、毎月の家計は厳しいのだけどボーナスと合わせて考えれば余裕がある、という方もいるかと思います。このような支出と収入の波に対して、カードローンやキャッシングによる支払いの平準化はとても有効です。

ただし、延滞したガス料金をすべて支払った後も、年間を通して毎月のガス代が厳しいような状況では、絶対に借金で支払うことを考えてはいけません。毎月ローンの残高が積み上がってしまい、そのうち返済ができなくなってしまいます。

ガス代が支払えない状況では、水道や電気の使用料も支払が厳しい状況になりがちです。すべてのライフラインが止まってしまうと、生活はとても厳しいものとなってしまいます。

まずは支出の内容をしっかりと見直し、その成果が出るまではどのように対応していくかを考えることが、生活を立て直す上でのポイントとなります。

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