滞納・未払い・差し押さえ

20日以内に督促状が届く!市民税の滞納トラブルを理解する

市民税を滞納すると、督促状が郵送されてきます。督促状にはいくつかの内容が記載されていますが、つまるところ支払いの催促をお知らせするハガキだと言う事です。

市民税は、大変身近な税金です。しかし、その割にはあまり詳しく理解されている訳ではないようです。そこで、市民税とはどのような物で、どのような支払い方法があるのかなどの基本的な事をお話ししていきたいと思います。

また、督促状が届く背景と、それを放置すると最悪どのような事が起こるのかについても、市民税をより深く理解して頂く為に併せてお話ししていきたいと思います。

市民税を理解する!賦課課税と2つの支払方法

税金には自分で計算して納める申告納税方式と、市民税のような国や地方が納税金額を計算し通知してくる賦課課税方式の2つに分ける事が出来ます。

市民税は市町村の財源となる為、住所がある市町村が徴収する事になっています。そこで市民税の基本的な部分と徴収方法について、まずは見ていく事にしましょう。

所得割の6%が市民税!1月1日に住所がある市町村に納付する

市民税は、その年の元旦(1月1日)に住所がある市町村に納付する地方税です。

例えば、極端なお話しですが、1月2日に引っ越しをしたとしても、支払うのは1月1日に住所があった市町村です。もし、「引越したのに前の住所地の市町村から、市民税を支払えと言ってきた」と驚いたりしても、それは間違いではないのでそのままお支払下さい。

市民税は、県民税と合わせて「住民税」として、通常は支払う事になります。住民税は、所得割と均等割の2つに分ける事が出来ます。

<所得割>
前年の1月から12月までの個人所得に応じて、課せられる金額です。総所得金額から所得控除額を差し引いた金額に税率を乗じて算出します。

※税率は、市民税6%と県民税4%の計10&となります。

<均等割>
市町村によって決められた額を課せられます。所得に応じて格差などは起きず、均一の額を支払う事になります。基本的には、市民税3500円と県民税1500円の計5000円となります。

※均等割りは基本5000円ですが、市町村によっては数百円の単位での増減があります。

特別徴収と普通徴収!市民税の支払い方法は2つある

市民税の支払い方法は2つあります。

  • 特別徴収
  • 普通徴収

特別徴収は、給与所得者であるサラリーマンなどが、勤めている企業を通じて支払う方法です。企業が支払いに関して全てを行っている為、中には支払に関して知識や意識すらしない方もいると思います。

特別徴収の支払い方法は、毎月の給与からの天引きなので、滞納と言うトラブルになる事は殆どありえないと思います。もし、滞納していれば企業側な問題なので、特別徴収の方についてはあまり気にする必要性がないでしょう。

普通徴収は、アルバイトから個人事業主など給与所得者以外が行う方法です。支払方法は、納付書によるコンビニなどの金融機関での支払いや、自動振替、銀行振込などの方法があります。

支払回数は、基本的に年4回です。6月、8月、10月、1月ですが、市町村によって違う場合もあるようです。

サラリーマンでも、転職や再就職するまでの無職の期間は普通徴収になる可能性もあるので注意が必要です。転職や退職した際は、市町村へその点を確認する事を忘れないようにご注意下さい。

督促状を理解する!4つの記載内容と2つの法律を知る

市民税を滞納すると、督促状が届く事になります。督促状が郵送されて来ると、その名前から少し驚かれる方もいるかもしれませんが、その辺の心配はあまりする必要がありません。督促状を理解すれば、ご理解頂けると思います。

また、市民税の督促状は市町村の独断などではなく、きちんと法律で定められ送付されています。市民税の内容や法律で定められた部分についてお話ししていきたいと思います。

市民税の督促状は、支払いを促すタダのお知らせ

督促状とは、「市民税の支払いを、お忘れではないですか?」と言う、市町村からの催促のお知らせです。よって、督促状が届いたからと言って、焦る必要は全くありません。

督促状は基本的に、コンビニで利用できる納付書の形式で送付されてきて、以下4つが記載されています。

①納付場所
②延滞金と滞納金額
③滞納処分
④指定期限

納付場所とは、市町村指定のコンビニや金融機関が記載されているので、その指定された場所へ納付書を持っていけば支払う事が可能です。

延滞金については、督促状の裏面に算出方法が記載されています。しかし、督促状に記載されている税額部分の支払いを完了させれば問題がありませんので、そちらを確認するようにして下さい。

滞納処分とは、市町村が督促状を送付してから10日経過しても支払いが無ければ、滞納金の補填に財産の差し押さえを行う事です。

※ただし、期間が経過すれば財産の差し押さえは可能ですが、通常はそのような短期間で差し押さえられる事はありません。

指定期限内に、支払えば全く問題ないので督促状が届いたら真っ先に確認するようにしましょう。もし、督促状が届いた段階で支払いに支障が出るようなら、役所へ相談の連絡をしましょう。分納なども、考慮して対応してくれます。

督促状は滞納から20日以内に届く!2つの地方税法を知る

市民税について、2つの地方税法を確認しておきます。大変重要な、税法なので覚えておいて下さい。まず、督促状の送付については、地方税法329条によって、送付方法が定められています。

<地方税法329条>
納税者が納期限までに、市民税に関わる地方団体の徴収金を納めなければ、市町村の職員は滞納後20日以内に、督促状を送付しなければいけない。

文言としては、「送付します」ではなく「送付しなければならない」と言う部分に注意しましょう。つまり、滞納後3週間以内には督促状が必ず届く事になります。

そして、もう1つお伝えしたい地方税法があります。コチラは、督促状が届いた後の事についての法令となります。上記でも触れていますが、差し押さえについての法令です。

<地方税法331条>
督促状を送付して、10日経過しても市町村への支払いが無い場合は、滞納者の財産を差し押さえなければならない。

つまり法律的には、督促状が届いて1週間程度経過すれば、市町村は財産の差し押さえを行う事が出来ると言う事です。これは、大変恐ろしい事です。しかし、一般的には督促状の送付期間から差し押さえまでの10日を踏まえた1カ月という短期間で市町村が動く事はまずありません。

地方税法の329条と331条はセットで覚えておき、市民税の滞納が差し押さえの危険を持っていると言う事を覚えておいて下さい。

市民税の支払いは国民の義務!長期滞納には罰則が付きます

督促状が届き滞納が続けば、最終的には補填として財産の差し押さえが待っています。財産とは、給料や預貯金などが主に挙げられます。

なぜ市民税の滞納はそこまで厳しい罰則があるのでしょうか?その理由について見ていきましょう。また、督促状が届いた後、実際に差し押さえられるまでどのような流れになるのか確認していく事にしましょう。

国民の3大義務!納税は日本国憲法30条に記載されている

日本に住所がある方なら、勤労、教育、そして納税の3大義務を理解していると思います。

<日本国憲法第30条>
日本国民は、納税(市民税など)の義務を負っています。

詰まる所、市民税を納める事は憲法にも記載されている、最重要事項なのです。これが、どれほどの強制力があるのか通常は分かりにくいと思いますので、一例を出します。

実は、市民税などの税金に関して市町村は、裁判所の判断を仰ぐことなく独自の判断で差し押さえの実行をする事が出来ます。

クレジットカードや消費者金融などのカードローンを滞納すると、最終的に財産を差し押さえられます。しかし、通常は裁判所で裁判を行い、判決を貰って差し押さえを申し立てる必要があります。これは、他の金融商品(車のローンや住宅ローンなど)の滞納トラブルも同様です。

必ず、司法の力を必要とします。しかし税金については、裁判をしなくても差し押さえが出来てしまう訳です。これだけでも、市民税を納付する事にどれ程の強制力が働くのか分かると思います。

納税の義務と言うものは、一般の金融商品の滞納トラブルとは比較にならないほど、実は大きな力が働いているのです。

市民税の長期滞納には、財産を差し押さえられる可能性もある

もし督促状が届いても滞納が続いてしまった場合、どのようになるのか?それは、財産を差し押さえられ、その財産で滞納分の補填が行われてしまいます。自分の所有するものが、勝手に持っていかれ売りさばかれる訳です。これは身から出た錆とは言え、大変辛い事です。

それでは、差し押さえまでの流れについて見ていきましょう。

◆1.滞納

◆2.督促状

◆3.催告

◆4.差し押さえ予告書

◆5.財産の差し押さえ

滞納は、支払日の次の日から始まります。そこから20日以内に、督促状が届きます。催告とは、電話やはがき、訪問などを通じて、支払いの催促を督促状より強く求める事です。

この催告の期間は、市町村によって判断が違ってきます。ただ、法律的には上記お話ししたように地方税法331条により10日経過すれば、それ以降はいつでも差し押さえ可能だと言う事は覚えておかなくてはいけません。

差し押さえについては、事前に差し押さえを行う旨の連絡が用紙にて行われます。但し執行日については当然書かれていませんので、ある日突然、口座が差し押さえられて使えないとい状態もあり得る訳です。もし差し押さえ予告書を貰った場合は、早急な対処が必要です。

もし財産が差し押さえられたら、滞納している市民税を支払うまで解除される事はありませんので注意しましょう。

市民税をより理解する!時効と免責について知る

市民税を滞納すると、まずは督促状が届きます。その後、滞納を続ければ最終的には滞納分の補填に財産を差し押さえられると言う流れになります。そして、一般的な金銭の滞納トラブルと違い、市民税などの税金の滞納トラブルは強制力が圧倒的に高いので注意が必要です。

たまに税金の時効について、疑問を持つ方がいます。確かに、時効はあります。ただ、あまり期待されない方が良いと思います。それよりも、税金は国と言う行政機関が関与する為、減免などの処置が実は用意されています。

時効と減免について、最後にお話ししていきたいと思います。

市民税の時効は5年!ただ時効の中断によって、ほぼ不可能

市民税の時効は、5年です。これだけ聞くと、長くも感じますし人によっては短く感じるのかもしれません。しかし、実際の年数はこれよりも延びると考えなくはいけません。

時効には「時効の中断」という処置があります。時効は、以下3つによって中断する事が出来ます。

①裁判上の請求があった場合
②一部でも納税をする
③催告状が届く

裁判上の請求とは、例えば差し押さえや仮差押えなどの裁判所から届いた書状をもって判断します。この請求が来た場合、それまで経過した時効期間は1度リセットされます。そして、その瞬間から再度5年時効が延びる事になります

一部でも納税をすると、「自分が納税者だと言う事を知っています」と承認した事になります。これを、債務者の承認と言います。市民税の支払いをした瞬間、時効はリセットされ、あらたに5年延長される訳です。

催告状については、少し特殊です。これはリセットして5年延長されるのではなく、6カ月間だけ時効が中断されます。6カ月過ぎれば、継続という訳です。ただ、この6カ月の間に裁判所から請求などがあると、時効の中断となりリセットされ5年延長となります。

このように、簡単に時効が成立する事はありません。故に、あまり時効を意識する必要性は無いと言えます。

市民税は自己破産しても免責されない!しかし減免はできる

市民税は、自己破産しても免責されません。支払いの義務はしっかり残ります。これは、税金全てに言える事ですが、納税の義務とはそれだけ重要な訳です。

ただ、税金は国や行政機関が管理しています。故に、一般の金融会社の滞納トラブルでは考えられない、減免されるケースが4つあります。

◆1.生活保護を受給している人
◆2.失職や休業をして、収入が著しく減っている人
◆3.病気などの医療負担で、生活に困っている人
◆4.災害などの影響で、生活に困っている人

これらの判断は、全て市町村の役場で行われます。つまり、相談する事で支払うべき市民税を減免して負担を軽くできるかもしれないのです。故に、困ったら相談、早急に相談と念頭に置き、市民税の滞納トラブルに対処していくと良いと思います。

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