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国民健康保険は加入しないとダメ?知っておこう国保の基礎知識

「国民健康保険」という言葉を聞いたことがない!という方は少ないのではないでしょうか。

では「国民健康保険は一体どういったものですか?」という質問に対してきちんと答えることができますか?

言葉は聞いたことがあっても、実はあんまりわかっていない…という方が多いのも事実です。中にはご自身が国民健康保険に加入しているのかいないのか自体がよく分からない…なんていう方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、「国民健康保険ってみんな加入してるの?」「自分は病気になる気がしないから加入しないなんて許されるの?」という疑問や、国民健康保険の基本的な情報について調べてみました。

国民健康保険は国の医療保険制度のうちの1つです!

あなたは保険証を持っていますか?

この質問に日本人として戸籍に登録され、生活をしているなら「持っている」とこたえるのではないでしょうか。

日本では当たり前となっている保険証は「公的医療保険に加入していますよ」という証となります。

日本は世界的にも注目される国民皆保険を実施しています!

病院に行ったときに受付で月に一度は保険証を提出しますよね。これって日本では当たり前の光景ですが、他の国ではそうでもなかったりするのです。

実は日本は「国民皆保険」を実施しています。

  • 日本の国民皆保険の制度とは?
    国民皆保険とはその名の通り、すべての国民に対して何らかの医療保険制度を準備し加入させることですが、日本の場合は、公的医療保険で保障を行っています。日本の国民皆保険の特徴としては、医療機関(国内)を限定しないことや医療費の自己負担が少ないということが挙げられます。

国民皆保険を実施していない国も実は少なくありません。

私たちはこの国民皆保険の実施により比較的安価に安定した医療を受ける事が出来るのです。

日本の国民皆保険を実現しているのが、公的医療保険制度となります。

国民健康保険は公的医療保険制度のうちの1つです

公的医療保険制度と聞いてもいまいちピンとこないという方も多いかもしれません。

この公的医療保険制度は大きく3つに分けることができます。

  • 国民健康保険
  • 被用者保険
  • 後期高齢者医療制度

つまり、国民健康保険は、公的医療保険制度のうちの1つであるということです。

国民健康保険は、各都道府県・市区町村の自治体が運営・管理をしています。

もともとは市区町村で運営されていましたが、平成30年4月より各都道府県も運営に係ることになりました。そのため、「国民健康保険」という名前ではありますが細微の部分は全国で内容が統一されているわけではありません。

他県に引っ越ししたら急に保険料が跳ね上がった…なんていうこともあるようです。

被用者保険とは、被用者を対象とした保険で、協会けんぽや、共済組合、健康保険組合などがあります。一般的に、会社に所属して働いている方などはこちらに加入しているケースが多いでしょう。

中小企業の多くが協会けんぽに所属しますが、従業員の多い大企業やグループ企業などは独自で健康保険組合を運営している場合も多いです。公務員の方などは共済組合に加入しています。

後期高齢者医療制度は、75歳以上の方が加入します。74歳の時点で被用者保険に加入していたとしても、75歳になると後期高齢者医療制度に切り替わりますので注意しましょう。

ご自分がどの医療保険制度に加入しているかは保険証をチェックしてみると一目瞭然です。気になる方は是非一度確認してみましょう。

国民健康保険に加入する人の条件をチェックしておこう!

さて、タイトルで国民健康保険について「加入しないなんてできるの?」としておりますが、この答えについては、先ほどまでのご紹介でお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。

国民健康保険はあくまでも公的医療保険制度の1つですから、当然加入していない方もいらっしゃいます。

では、国民健康保険に加入するのは一体どういう人なのかを見ていきましょう。

国民健康保険の加入条件は「あてはまらないこと」!

普通何かに加入するときって「加入条件にあてはまること」と定義していることが多いですよね。

しかし、実は国民健康保険は「指定された項目にあてはまらないこと」というのを加入の前提としています。

これは、国民健康保険が、国民皆保険の最後の砦ともいえるため、とりこぼしのないように対応できるようにしている為です。

では、どのような項目にあてはまらなければよいのかを大まかにご紹介します。

  • 後期高齢者医療制度に加入している
  • 働いているところの被用者保険に加入している
  • 被用者保険に加入している被保険者の扶養に入っている
  • 生活保護を受給している
  • 外国籍で日本に3か月以下の短期滞在をしている

これらの条件に1つもあてはまらない場合は、国民健康保険の加入条件を満たしている可能性が高いです。

また、一般的には

  • 自営業者
  • 農林水産業従事者
  • 被用者保険を脱退した方
  • 長期在留資格が決まった住所がある外国籍の方
  • 無職だが家族の被扶養者になれない方

などが国民健康保険に加入すると考えられています。

国民健康保険に加入するにはどうしたらいいの?

国民健康保険に加入する場合は、窓口となるお住まいの市区町村に届出を行う必要があります。

この時注意しなくてはいけないのが、届出を行う期限です。

原則国民健康保険に加入することになった日から14日以内に届け出る必要があります。

万が一14日を過ぎてしまった場合、その日までさかのぼって保険料を納めなくてはいけません。そのため、「病院に行く必要が出るまでは手続きしない方が得」なんて言うことは決してありませんので注意しましょう。

また、保険証がないまま医療機関を受診する場合、いったん全額支払う必要があるということも知っておいてくださいね。

自分は健康だから大丈夫!加入しないなんてことはできるの?

健康保険証って普段なかなか登場する機会は多くありませんよね。病院にかかる時に窓口で提出する以外に利用しないという方も大変多いのではないでしょうか。

そのため、中には「自分は健康で病気もしないから国民健康保険に加入なんてしたくない!」という方もいらっしゃるかもしれません。

では、国民健康保険に加入しない…という選択を取ることはできるのでしょうか?

加入する条件を満たしている人が加入しないということはダメ!

今まで生きてきて一度も病気で病院にかかったことがない!なんていう方もいらっしゃいますよね。

そういった方の場合「保険料を支払うのがばからしい」と思うこともあるかもしれません。

また、被用者保険の場合、保険料が給料天引きとなっているケースが多く強制的に徴収されるのでそこまで意識しないけど、国民健康保険となると保険料を自分で納めないといけないからなんだかイヤという方もいらっしゃるかもしれません。

無職だったり低所得で保険料を支払うゆとりがない!というケースも決して少なくはないようです。

では、保険料を払いたくないから国民健康保険に加入しない…という選択ができるのかというと、そういったことはできませんので注意しましょう。

国民健康保険に入るべき人は必ず加入し、保険料を納める必要があるのです。

最初にご紹介しました通り、日本は国民皆保険ですから、「無保険」を自ら選択することはできないと思っておきましょう。

退職したのに保険証を返却せずに利用する…はダメ絶対!

今まで働いていてそこの会社の健康保険組合に加入していたけど、退職することになった…という場合、気を付けてほしいことがあります。

それは、会社を退職した日以降、何の手続きもしないまま、持っている保険証を使い続けてはいけないということです。

原則としては会社を退職した時点で、被用者保険の被保険者ではありません。

そのため、お手持ちの健康保険証はその役割を終えたこととなります。そのままの保険証で医療機関を受診すると、その場ではごまかすことが出来ても後で必ずバレてしまいます。

医療費を全額負担しなくてはいけなくなってしまいますので、速やかに変更手続きをとり、保険証の返却を行いましょう。

また、健康保険組合によっては、任意継続を行うことが出来る場合があります。

任意継続と、国民健康保険での保険料などを比べどちらが適しているのか検討してみましょう。

人生はいつ何が起きるかわからない!国民皆保険のありがたみを知ろう

いかがでしたでしょうか。国民健康保険に加入するべき人が、加入しないという選択はできないということもお分かりいただけたのではないでしょうか。

それでもなお「病気にならないし損してる…」なんてお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

国民健康保険の給付は医療費だけに限ったものではありません

国民健康保険は病院の受診や、治療費以外には全く利用できないと思っていらっしゃるかもしれませんが、それは少し誤解があります。

もちろん国民健康保険の給付の主なものは、医療に関するものです。

  • 病院での自己負担額の軽減
  • 高額療養費の支給
  • 限度額認定証の発行  など

しかし、これら以外にも、以下についても給付を受ける事が出来ます。

  • 入院時の食事代(一部のみ)
  • 出産育児一時金
  • 葬祭費

どれも大変助かる支給ですよね。

また、いくら自分は病気なんてしない!と思っていても未来を断言できる人なんていません。

これからの人生100%病気にはならない!とは言えないのです。

病気となってしまったときに、国民健康保険をはじめとする医療保険制度は大変ありがたいものとなります。

せっかく国民皆保険の日本で生きているのですからその恩恵を十分に受けましょう。

そして、そのためにきちんと保険料を支払うことも大切です。

国民健康保険は、国からも公費などが投入されていますが、加入者の保険料も欠かすことのできない貴重な財源です。

一人一人の滞納が、国民皆保険の根幹を揺るがすことになってしまいかねませんので、国民健康保険であれ、被用者保険であれ、きちんと保険料を支払いましょう。

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